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「婚約の話が進んでいるというものの、実際には兄さんの素行やフローレンス家の曖昧な反応であまり纏まらないそうなんです。そこで最近、エイブリー家が出てきて、フィリップとの縁談も出てきてるそうなんです。」

「...それの、何が関係あるんだ。」

「...ここでエイブリー家にフローレンス家の名前と権力を奪われればブラック家の面目が保たれない...!僕は母上や父上 ____ ブラック家を守る為に闇の帝王にまで忠誠を誓いました。ここでエイブリー家に先を越される訳にはいかないんです....!」


普段感情を表に出さないレギュラスが、必死の形相でそう言い、シリウスはまたもや驚いた。弟がこんな表情をするなんて...。


「...話は大方理解した。つまりエイブリーは闇の帝王の思惑通りにフローレンス家と婚約を結び、その権力と闇の帝王からの信頼を得たいんだな。」

「はい、そうです。...だから兄さんが彼女と上手くやってくれれば、ブラック家は ___ 」


「いや、悪いがレギュラス。俺は家の為にあいつと結婚する気は無い。そもそもあいつにそんな事を他人に決められる筋合いは無いしな。」

「っ...何故っ...!兄さんもA・フローレンスのことを大事に思っているのでしょう!?僕だって貴方達の関係ぐらい知ってます...!」


シリウスの固い決意を含む拒絶にレギュラスは声を荒げた。本当にここまで感情的になる弟をシリウスは見たことがない。


「...あぁ、お前の言う通り俺はあいつの事大事に思ってるよ。だから、嫌なんだ。...それに来年家を出ようと思ってる。ずっと決めてたことなんだ。」


「そんなっ、じゃあ...。」


「あぁ、お前の言うように俺との婚約の話も無くなるだろうな。血を裏切る者は息子であっても見捨てる優しい母上だからな。...だけど、エイブリーのことは任せろ。Aの望まない結婚は何がなんでも俺が止める。...お前も実際家の為にエイブリーを止めたいだけで、闇の勢力とフローレンス家の結び付きになんて興味ないんだろ。」


「....はい。それで、ブラック家の面目が保たれるのなら。....だけど一つ忠告です。フィリップ・エイブリーはスリザリンの中でも最も狡猾な生徒の一人です。彼女の事が大事なら、もう少し彼に気を付けるべきです。あと、このことはどうか母上達にも話さないでください。」

「あぁ、わかってるよ。....ありがとな、レギュラス。」

「.....では。」

そう言ってレギュラスは再び暗闇の中へ消えていった。


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さんさん(プロフ) - 玲さん» コメントありがとうございます。三人が様々な困難を超えた後どんな運命が待っているのか、私も楽しみです。 (2019年11月16日 21時) (レス) id: 1e8fd96323 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 最後は主人公ちゃんが、二人の腕をとって親友としての未来が待っていたら…。それより、主人公ちゃんに忍び寄る男の影、「主人公ちゃんに手出したら、ゆるしませんぇぇ!!」 (2019年11月16日 13時) (レス) id: 750579a695 (このIDを非表示/違反報告)
さんさん(プロフ) - お紅茶さん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!読者の方にとって一番心に残る様な作品を書き続けていきたいです。 (2019年11月16日 2時) (レス) id: 1e8fd96323 (このIDを非表示/違反報告)
さんさん(プロフ) - 玲さん» 先日のコメントでレスを押すのを忘れていました!時間が経ってしまってすみません! (2019年11月16日 2時) (レス) id: 1e8fd96323 (このIDを非表示/違反報告)
お紅茶(プロフ) - えっ、え… ここ最近で1番面白いと思いました!これからも頑張ってください!!! (2019年11月15日 21時) (レス) id: 0d7f6ee986 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんさん | 作成日時:2019年11月9日 0時

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