嫌われ者なあの子に仕方ないから姫の座、譲りました。 (ページ23)

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19話ページ23

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「…あれ？」

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ホールへの扉を開いた瞬間、静けさが
ホールを包んでいた。

何事かと思い、頭を傾げるとその様子を
見てた1番近くに居たメイドがこちらに焦ったように走ってきた。

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「真奈様が…真奈様がっ…！！！」

私の手のひらをぎゅっと握り、涙ぐむメイドに私は冷や汗がぽつりと落ちた。

＿＿＿真奈ちゃんが？

考えるよりも先に体が動いた。

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駆け込んだ先には、多くの豪族様達と

色とりどりのスーツを纏うすとぷり達。

一斉にこちらをバッと見た後、すとぷりの

所詮大人組である人達は『なんで来た』とでも

言いたいような目をしていた。

反対に子供組の彼らは『やっと来た』と

言うように今にも抱き着いてきそうだ。

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「………どうした。」

私に目を合わせないようにしているのか
視線を下に下げたさとみ君は、いつもの声のトーンより遥かに冷めている声で聞いてきた。

「真奈は？」

「真奈ならあっちだけど。」

と、奥の部屋を指さすさとみ君に私は

迷いなくそちらへ向かう。

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「っ、待てよ！！！！」

声を張り上げたのは、普段温厚なメンバーのリーダーであるなーくんだった。

「本当のAは何がしたいの？！」

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呼び捨てなんて初めてされた。

こんな感じで呼び捨てされるなんて

思ってもいなかったなぁ。

「…ここにいるよ。」

「Aが、真奈ちゃんに会いに行く
メリットって…？」

「私は少なくともあの子の教育係です。」

「何でそこまで…」

「恨ましいから…かな？」

そう言えば、諦められると思って

放った言葉。

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「っざけんな…！！！！」