【◇】スターチス～変わらぬ心～ (ページ40)

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□032…嬉しいのに、ページ40

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夜。
仕事もあと少しで終わりそうな最中、御幸くんがコピーしてきたものを受けとる。

A「ありがと」

御幸「いえ、…あ、今日、鳴のとこの試合、テレビでするんじゃないっすか？」

A「…え、うそ、」

時計の針を見ながら、そう言う御幸くんに私はハッとする。

今日の試合、中継されるんだ、…

嬉しいのに、どこか、寂しい。
なんだろうか、この気持ちは、…

御幸「……あ、今日鳴いないし、俺、途中まで送ってきますよ？先輩一人じゃ鳴も心配だろうし、…」

私が複雑な顔をしてたからか、心配して、そう言う御幸くん。

そういう御幸くんはホントに後輩なのに頼りになる。

A「ありがと。…でも、大丈夫。」

御幸「…そうすか、…」

A「ちょ、なんでそんな顔するの！？」(笑)

笑いながらそう言うと、御幸くんは離れていって、自分の鞄を持つ。

その間に私はプリントを整理して、仕事の片付けをして、帰ろうとすると、左手を掴まれる。

A「…ん？どうしたの？」

御幸「…」

グイッと引かれて、オフィスを出て、少し暖かくなった風が吹いている外へ行くと、…

御幸くんは真剣な顔をして私に言う。

御幸「…先輩、やっぱり、鳴じゃなくて俺にしてくださいよ、…先輩が好きな人のためにそんな悲しそうな顔見たくないですし、……これ、」

A「……え、…」

御幸くんから渡された一冊の雑誌には思いがけないことが書かれてあった。

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