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(ねぇ裕翔―――。裕翔が夢の世界に向かっていくほど、恋しかない俺の心は、寂しくなっていくんだよ…)
そして、皮肉にも、裕翔の夢がなくならない限り、俺の寂しさはなくならない。
だけどそれはもう、どうしようもない現実だった。
いつか、「圭人って、時々、機械みたいに思える」と言われたことがある。
というより、裕翔と出会うまで、俺は感情のない機械だったのだと思う。
でも感情を持ってしまった今、俺はきっと、機械のふりをしていた、
寂しさを隠して、毎日裕翔に「お帰り」というのが、精一杯の機会のふりをしていた。
「裕翔が、好き」
それ以外の感情を零さないように、この部屋で裕翔を待っていた。
だけどもう俺は、壊れてしまいそうだった。
あの頃、裕翔と目があうだけで嬉しかった。
一言、言葉を交わすだけで、嬉しかった。
ぎゅっと抱きしめられて、キスをするだけで、死にそうなくらいに嬉しかった。
好きだと言われるだけで、胸が、爆発しそうなくらいに、痛くなった。
でも今は、好きだと言われても、ぎゅっと抱きしめられても、俺は何故だか、寂しくなる。
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でんでん(プロフ) - すごく綺麗な文章でファンになりました!めちゃめちゃ続きが気になります! (2017年8月26日 14時) (レス) id: ea6bd4582f (このIDを非表示/違反報告)
*:)高木雄也@加藤シゲアキ(:*(プロフ) - ゆやけLOVEさん» part1でもお会いしましたね!沢山のコメントありがとうございます! (2016年12月17日 11時) (レス) id: 726ef27e93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆやけLOVE - なんかもぉ泣きそうです(><) それぞれが幸せになれることを祈ってます。 更新待ってますm(__)m (2016年12月17日 9時) (レス) id: a62276a76a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天藍凜@シェゾ依存症 x他2人 | 作者ホームページ:リア充ぶっ飛べ!
作成日時:2016年12月13日 17時