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ご飯を食べて、手を繋ぎながら借りてきたDVDを見て、じゃれ合うようにキスをして、ときどき、部屋を真っ暗にして触れ合った。
裕翔の手はいつも冷たくて、でも、温かかった。
俺は裕翔とこの、小さな部屋で過ごすために、生きていた。
(だけど裕翔はもう、違うのかもしれない)
二か月前、二回生になってすぐのとき、裕翔は、以前、好きだと言っていた写真家の「先生のクラスの入ることが出来たんだ」と喜んでいた。
だから裕翔は今、前にもましてカメラと向かい合って、きっと作品の事ばかり考えているのだと思う。
そんなことはいちいち聞かなくたって、裕翔を見ていれば分かった。
「裕翔、早く帰ってこないかな……」
俺は、あの夏からずっと待ち受け画面に設定している、向日葵畑で撮った二人の写真を見つめながら呟く。
振り返れば、向日葵畑に行ったのは、まだ、たった二年前の事だ。
でも、何故だか、ずっとずっと昔の事みたいに思えた。
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次回で山田君でます!
……ついに七十話超えたか…←今頃。
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でんでん(プロフ) - すごく綺麗な文章でファンになりました!めちゃめちゃ続きが気になります! (2017年8月26日 14時) (レス) id: ea6bd4582f (このIDを非表示/違反報告)
*:)高木雄也@加藤シゲアキ(:*(プロフ) - ゆやけLOVEさん» part1でもお会いしましたね!沢山のコメントありがとうございます! (2016年12月17日 11時) (レス) id: 726ef27e93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆやけLOVE - なんかもぉ泣きそうです(><) それぞれが幸せになれることを祈ってます。 更新待ってますm(__)m (2016年12月17日 9時) (レス) id: a62276a76a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天藍凜@シェゾ依存症 x他2人 | 作者ホームページ:リア充ぶっ飛べ!
作成日時:2016年12月13日 17時