私の幼なじみとディナーに行く ページ15
ディナーの場所は夜景が綺麗なホテルのレストラン。これ、いくらするんだろう。お昼ご飯のとこは普通くらいの値段だったけど、このレストランは絶対に高いはず。
「ねぇ、ここ高いよね？いいの？」
「夜景好きでしょ？」
「好きだけど…気が引けるよ。私そんなにお金持ってない」
「俺が全部出すからいい」
夜景が好きだなんて高校生の時に一回だけ言ったっきりだったのに覚えてるなんて。しかも奢ってくれるという。
幼なじみはこの4年間で随分とかっこよくなってしまった。もしかしたら知らないだけで彼女が出来たのかも。だったらこの手馴れた感じにも説明がいくし。
あれ？もし彼女がいたらこの状況はまずいのでは？幼なじみだからいいかと思ってるのは私とこの優しい彼だけかも？
「ねぇ、彼女いる？」
「…なに、急に」
「いや、別に気になっただけだよ」
「いないけど？」
ああ良かった。もしいたら申し訳ないもの。幼なじみとはいえ、2人きりで夜景が綺麗なレストランでディナーなんて怪しすぎる。
私たちはなんとも思っていないけど！
「なりたいの？」
「なにに？」
「彼女に」
「まさか！」
幼なじみの突拍子もない発言にぎょっとした。なんで急にそんな話になったんだろう。
全く、変なこと言い出すから大きな声出しちゃった。
「あーー、Aキライだ」
「えぇ…？」
なんか理不尽に嫌われてる気がする。
出された料理を食べながら幼なじみをチラ見して様子を伺うも、なんだか不機嫌そう。
私なんも悪いことしてないのに。
せっかくのディナーなのに幼なじみは終始不機嫌。ちょっと気まずいけど料理はとっても美味しかった。
ありがとうと伝えると不機嫌だった幼なじみも嬉しそうに微笑んだ。
「あ、そうだ。コレあげる」
今思い出したかのようにカバンから小さな箱を取り出してテーブルの真ん中に置いた。水色の可愛らしい箱は明らかに女性向け。
「就職祝いだ」
「え、いいの？」
早くしないとあげないよ、と急かすから慌てて箱を取った。カバンにしまおうとすると開ければいいじゃんと言われたのでせっかくだし中を見ることにしよう。
「腕時計？」
「無いって言ってたから」
ああ、先月のカトクでのやり取りはこれのことだったんだ。急に腕時計持ってる？って聞かれた時は不思議に思っていたけれど、プレゼントするためだったなんて。
「ありがとう。大切にするね」
「うん。毎日つけて」
「もちろん」
さっそく付けると、滑らかな皮の肌触りが良い。これも高いんだろう。幼なじみは知らない内にお金持ちになっているみたい。
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ベル(プロフ) - Twitterにフォロリク送りましたm(_ _)m (2023年2月7日 13時) (
レス) @page29 id: 7777acaa3c (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - めちゃくちゃ丁寧な展開に、キュンキュンシチュエーション。、最高です……ありがとうございます。 (2023年1月29日 23時) (レス) @page26 id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
ブーさん(プロフ) - 初めてこんなにドキドキしながら読むことが出来ました。続きを楽しみにしてます！ (2023年1月10日 4時) (レス) @page21 id: 25eda4d66a (このIDを非表示/違反報告)
希彩(プロフ) - 読むのが楽しすぎて今一番更新を楽しみにしてる作品です…！！ (2023年1月6日 0時) (レス) id: ada02de52c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さうら | 作成日時：2022年11月30日 13時
