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...あら、可愛らしい子。
短めに切り揃えた茶髪に、蒼い瞳が特徴的な、端正な顔立ち。
「暇だったから来た!お喋りしよ!」
見た目通り明朗で、ハツラツとした性格。
...うん、この子 可愛いわ!
私が一人で勝手に満足していると、ソニアと話し込んでいた彼女が振り向いた。
「あ、お二人はソニアちゃんの友達ですか?よろしくお願いします!」
しかもフレンドリー!
親愛ゲージの針が右向きに吹っ飛びそうでコニー大変です。
「この子が、この前話したシエラちゃん! トラン語の勉強によく来る子よ。"お店" っていう飲食店で働いているの。
シエラちゃん、こっちがコニーで、こっちがサラだよ」
「よろしくお願いします!」
トラン語の勉強頑張ってるの!? 偉いことだわ...!
ソニアから紹介してくれたので、とりあえず自己紹介。
「私はコニー。
よろしくね、シエラちゃん!」
「サラです。文官……政務官を務めています。以後、お見知り置きを」
サラの堅苦しい挨拶に、思わず笑いがこぼれた。
「サラはちょこっと堅すぎだよー」
ナイスツッコミね、ソニア。
ふと、シエラちゃんが私の後生大事に抱え込む『世界のカボチャ全集』に興味を示した。
「コニーちゃん、それ何の本?」
「え? ああ、これは『世界のカボチャ全集』っていって、一般に出回るセイヨウカボチャから、知る人のみぞ知るペポカボチャ類まで幅広く世界中のカボチャを解説していて、さらにはレシピまで掲載されている......」
「シエラちゃん、コニーはカボチャの話 始めると長いから気にしなくていいわよ」
...ちょっとサラさーん、シエラちゃんに何 吹き込んでるんですかー。
サラの言葉に引っ掛かりを覚えていると、シエラちゃんが蒼い双眸をキラキラさせて言った。
「コニーちゃんは料理するの?」
...え?
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