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佐野が泣いてるの、初めて見た。いつも強がってたんだね…佐野。
「A、お前は真一郎の代わりなんかじゃねぇしお前は真一郎の代わりにはなれねぇ」
「だけど、お前はお前で、俺にとって大切なんだ。」
真一郎と同じくらい、大切なんだよ。
___だから、いなくなるな
ぎゅぅっと私の背中に手を回して抱きしめてくる佐野。その手は震えてた
『…ぜ、ぜったいっいなぐならないからぁっ』
「泣きすぎて何言ってんのかわかんねぇよ」
ほんとバカ、と笑う佐野
…佐野が、佐野が笑った。
『ざっさのが笑ったぁぁ』
佐野はやっぱり笑顔が似合うなぁ、だいすき
いなくならないからね、佐野
__
「そういえばA」
お互い泣き止んだあと、落ち着いてから佐野が話けかけてきた。
「さっき、俺にずっとそばにいるって言ったよな」
“なぁ、あれってプロポーズってこと?”
ドクンと心臓がはねる
そういう風に捉えられたのか。まぁ実際そうなるよな、うん
『…佐野以外との未来なんて考えられない』
「ん、俺もA以外とかないし、俺にはAしかいないから。結婚しよ」
その後2人で沢山話した。
将来のこととか、これからの事。
いちばん盛り上がったのは大人になってからの話
私は佐野と結婚して、結婚式に皆呼ぶんだ。運ばれてきた佐野の料理に旗が立ってなくて、佐野は怒っちゃうの。
それで皆で笑ってたら、ドラケンが「マイキー旗だぞ」ってどこからか出してくるの
それが昔と変わらなくて私は多分泣いてしまう
結婚してから2年後くらいには1歳の男の子がいるの。
その子は佐野にそっくりで、整った顔立ちしててさ、
何年後かにはマイキー2号を名乗ってそうな、生意気な男の子。
そのあと2人目ができて、私に似てる子が産まれるの。めちゃくちゃ泣き虫のね。それで4人で並んで歩いて毎日幸せに暮らすんだよ
私が一通り話終えると、佐野は泣いていた
『ちょ、佐野どうしたの』
「あれ俺なんで泣いてんだろうな、」
佐野がいちばん驚いてた。
涙を確認してから佐野は私に言った
「A、俺と幸せになろう」
いつの間にか佐野のベッドで2人で寝てた
佐野の腕の中で私は幸せだと、これが毎日続けばと願っていた
続くと思ってたんだ、私
けど、違ったんだね
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作者名:三ツ谷サイダー | 作成日時:2021年8月23日 13時