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真一郎くんがいなくなってから佐野は魂が抜けたかのように元気がなかった
ドラケンと私で旗付きのオムライスを作ったり、佐野の好きな甘いものを買ってきたり、佐野が喜びそうなことは沢山した
だけど佐野は私たちに作り笑いをして、ありがとうとだけ言って部屋にこもってしまうのだ
そりゃそうだ、佐野は最愛の兄を失った
それも自分の大好きな仲間の手によって奪われたのだ、今の佐野の気持ちをわかってやれる人はいない
ただ今は寄り添うことしかできない
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真一郎くんがいなくなってから1ヶ月
私は一人で佐野の家を訪れた
玄関から出てきた佐野は相変わらずやつれていて、まともにご飯をたべていないのか元々細い手足はさらに細くなっていた、そんな弱々しい佐野の姿を見て私は心が痛くなった。
元々真一郎くんが使ってたソファに2人で並んで座ると私は口を開いた
『ねぇ、佐野約束する』
『私これから先何があっても佐野から離れないしずっとそばにいる。死なないし、殺されない』
『絶対一緒にいるから…』
だから、そんな顔しないで…
いつもみたいに私の顔見てニコニコ笑ってよ佐野
弱々しくて、今にも消えてしまいそうな佐野の身体を私は両腕で包み込み、これでもかと強く抱きしめた。どこにも行かないように、つよく、強く
『佐野がいないと、私生きてけないんだよ。私が真一郎くんの代わりになるから。佐野の心、埋めるから』
もう自分でも何言ってるかわからないくらい必死だった。佐野がまた笑えるなら私、なんでもする
____だから佐野…また笑ってよ
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「……お前、どんだけ泣き虫なんだよ。酷え顔」
何分間の沈黙のあと、口を開いたのは佐野だった。私は号泣しながら佐野を強く抱きしめていた
佐野は私の顔を見るために一度私を離し、向き合った
『…佐野こそっ、泣いてんじゃんっ』
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伸びなくて泣いてます(え)
できれば評価お願いしますぅうううう
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作者名:三ツ谷サイダー | 作成日時:2021年8月23日 13時