変化 ページ6
孫市「私が言うのもあれだが...Aの事は許してやってほしい。許せぬと言うなら、これ以上関わらないでやってほしい」
三成「貴様、自分が何を言っているのか分かっているのか」
孫市「あいつは賢い考え方ができない。それでも、今は過去の汚名を返上しようと頑張っている。戦以外の生き方を見つけようとしている」
三成「...改心、か」
孫市「平たく言えばそうだな」
月に照らされ、瓦の上に残る白雪が星に劣らず淡い輝きを見せた。
三成「貴様はあいつに何をした？何があいつをあそこまで変えた？」
孫市「？」
三成「前は人形のような奴だった。世間を知らず、何をしても仏頂面のままで...」
孫市「それ、お前が言うか」
三成「斬滅するぞ貴様」
孫市「人形...私はそう思わなかった。初めてあった時もあんな感じだったしな」
三成「...そうか」
Aの表情が柔らかくなったと言うのはただの思い違いか、と三成は納得した。
三成「貴様はこれからAをどうするつもりだ？」
孫市「どうもこうも...最終的には好きにさせるつもりだ。雑賀衆に留まりたいと言うなら留まらせ、出て行きたいと言えば止めはしない。なんだ、欲しくなったのか？」
三成「勘違いするな。兵力としては申し分ないと言っているだけだ」
孫市「つまり、Aを許すと？」
三成「煩い」
素直じゃないな、と孫市は呆れた顔で再び酒を喉に通した。
孫市「生憎だが、お前が良しとしても周囲の人間がAを受け入れると思わない。話を聞いているようじゃ、武者狩りは忌み嫌われているようだしな。豊臣に戻してやりたいのは山々だが今は我らが預かった方が身のためだ」
三成「その様子では、Aの事は秀吉様の御耳に触れていないのだな」
孫市「怪しまれてはいるが...出来れば話さないでほしい。事が完全に静まればAをお前に返そう」
三成「別に返してほしいなど一言も...」
孫市「兵力として欲しいのだろう？その時は、雑賀衆の傭兵として預けるという建前にしておいてやる」
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三楓(プロフ) - ルカさん» コメありがとうございます！三成様の優しさが上手く表現出来ていれば幸いです(笑)(´∀｀*) (2019年1月17日 0時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - こう…なんというか…三成様は優しい人なんだな。っていうのが改めて分かりました (2019年1月3日 12時) (レス) id: 4bcfa0b979 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 豊臣軍Loveさん» コメありがとうございます！三成様ってキツい物言いだから誤解されることが多いだけであって、本当は面倒見がよく優しい方だと思うんですよね(*´∀｀*)楽しんで頂けて嬉しいです！最後まで読んで下さりありがとうございました！ (2018年4月1日 16時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
豊臣軍Love - 面白かったです！最後のほうで泣いてしまいました笑笑感動です！なんか、この小説の中の三成はほんとは優しいって気持ちがわかる作品で良かったです！(*^^*)これからも頑張ってください！ (2018年4月1日 1時) (レス) id: 117b53f6a2 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - ビルムーンさん» コメありがとうございます！最後まで読んで下さりありがとうございました(*´∀｀*) (2018年1月17日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年5月22日 10時
