第78話 ページ38
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「…何これ」
「『何』ってお粥だろうが」
目の前に置かれたお粥を前にそう言うと、殺人鬼のような目で左馬刻がそう言う。
「う…、その顔怖い…」
「あ"あ？」
「それだよー…」
ジロリと睨みつけられる。
怖いけんだけど、お粥に『お』付けてるの可愛い。
まさか、左馬刻の口から『お粥』なんて単語聞ける日がくるとは思わなかった。
私滅多に風邪引かないもんね。
って、違うそうじゃなくて。
「…これさ、お粥の上のやつって」
「ンなのも知らねえのか。鮭とじゃこだろ」
「うわ、健康志向」
私こんな豪華なお粥見たことないんだけど。
ちなみにお粥の上の鮭とじゃこには均等に切られた小口ねぎも乗っている。
健康志向というか、至れり尽くせりというか。
とりあえず美味しそう。
「は？普通だろ？」
「いや、普通じゃないし。どんだけ豪華なの？」
『え、私たまご粥しか知らないし、たまご粥しか作ったことないんだけど』と言えば、左馬刻は豪華なお粥を一口分スプーンに取りながら口を開く。
「いいじゃねえか、アレ。好きだぜ」
「う〜ん、今言われると嫌味にしか聞こえないけど、ありがとう」
と返せば、左馬刻はお粥を呼気で冷ましてくれる。
「え、いいよそこまでしなくて」
「いいから看病されとけ。ほら泪、口開けろ」
「お、おう…。んむ…」
まるで『あーん』と言わんばかりにスプーンを差し出してくる左馬刻に戸惑いつつも、差し出されたお粥を口に運べば、ほどよい温かさと塩気が口の中に広がる。
「おいしい…、結婚しよう」
「あ"？してんだろーが」
私の冗談に本気で返す左馬刻がおかしくて頬が緩む。
「んふふっ、そうだね〜」
「ニヤニヤしてんじゃねえ、ダボ」
「え〜？いいじゃん。あ、一口」
「ったく…」
溜め息を吐きながら、左馬刻は口にお粥を運んでくれる。
「ん〜！おいしい！」
「そーかよ」
心做しか左馬刻の頬も緩んでいる気がして、『よし、定期的に風邪を引こう』と心に誓ったのは、別のお話。
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トーマ - ついに完結してしまった…これからも幸せでいてほしいですね〜もう一回全部読んできます、神作品をありがとうございました！！煉くんかわ…かっこいい、女の子の扱い方うまそう… 次の作品もたのしみにしてます！ (2019年1月26日 9時) (
レス) id: 886f42f433 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 完結と同時にコメントしたかった・・・こんな幸せな作品をありがとうございました。他にもいろいろ言いたいことはあるけど、とても言い尽せそうにありません。なので、もう一度言わせてください。ありがとうございました。 (2019年1月25日 0時) (レス) id: 7a3bf8ffac (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 花蓮さん» ありがとうございます！！よかったです〜！たくさん読み返して頂けて幸せです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 麗華さん» ありがとうございます！！想像の斜め上行けましたかっ！？楽しんで頂けたのなら幸いです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 魔王さん» ありがとうございます！！素敵だなんてそんな…っ！たくさん読み返して頂けたら幸いです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うすしおタルト | 作成日時：2018年11月28日 19時
