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館探索と猫に…なんとか 寒那 ページ27

クッションの上座ったまま、壁を通り抜けて過ぎ去っていく一つの人魂のようなものを眺める。
…そういえば、新月の晩っていつなんだろ。
明日?いや、下手したら、一週間後?

(一週間後とかだったら…能力をその時まで使えないのかな)

…聞いてみるか。

「ところで、新月っていつ?」

「新月…んー、フェリオー?新月っていつなの?」

「新月?いつだったかしら…ちょっと確認してくるわね」

そう言い、フェリオは部屋から出ていった。

「戦闘できる系の能力だったら、役に立ったのに…」

「まぁ、仕方ないよー、猫って普通は戦闘する系の生き物じゃないしね」

「そっかぁ…」

まぁ、日本に居たときも戦闘はあんまり好きじゃなかったしなぁ。

さて、何をしようか。

(館の探索でもしようかな)

「館の中見てくるー」

「じゃあ、俺も付いてく!」

部屋の外へ歩きだす。
扉の外には長い通路が続いており、複数の扉があった。
一部分を見ただけでも、この館が相当大きいことがわかる。

「この部屋は?」

「ここはね、俺の部屋だよ!」

「こっちは?」

「そこはフェリオの!」

一つ一つ部屋を聞く。
これ、住んでる人だったら覚えるの大変そうだなぁ…

そんなことを考えている最中、大きな地響きが起こった。

「!?」

「なんだろ…?」

一番近くの部屋に入り、窓の縁に座って外を覗く。
そこには、背中に黒い翼の生えた黒髪を肩程まで伸ばした女性とみられる人…?が人魂と戦っていた。
その人が手に持った紅葉を模した扇を人魂に向かって仰ぐ度に、人魂は少し後ろに下がる…というのを繰り返している。

「射命丸…やっぱり妖怪が暴走してるんだ…」

颯真が小さくそう呟き、外を呆然と眺める。

(妖怪…かぁ)

妖怪も幽霊も、日本で気配は感じても実際に見たことはなかった。

(幻想郷…やっぱり、名前にある通り幻想みたいなことが起こるんだなぁ)

そう考えている最中にも、外で戦っている二人…正しくは妖怪一匹と人魂一匹は舞を舞っているかのだ。

(争い…何が楽しくてそんな戦ってるんだろう…)

何を目的として戦っているのだろ。
まぁ、猫の私にはわからない、か。

(もし仮に幻想郷で重要な情報とか見つけても、私だったら何も興味示さなさそうだなぁ)

なんか日本で価値の在るものを与えても、その価値がわからない者には意味がない、みたいな意味の言葉があった気が…

(なんて言葉だったっけ?猫に…なんとかだったような)

新月の日/異変を変えよう 颯真/穂花→←皆んな何処行ったんだろう? 桜



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サクラドール・フューラースカーレット(プロフ) - お話がいっぱいになった為続編を作ります! (2021年4月1日 23時) (レス) id: b68c219d90 (このIDを非表示/違反報告)
若草。@ねむねむ星人(プロフ) - はじめまして、若草と申します。更新をさせていただきます。 (2021年4月1日 21時) (レス) id: 0df262be83 (このIDを非表示/違反報告)
かぽなん(プロフ) - 更新させていただきました (2021年3月17日 21時) (レス) id: 0de375209c (このIDを非表示/違反報告)
かぽなん(プロフ) - 初めまして、かぽなんです。更新させていただきます! (2021年3月17日 20時) (レス) id: 0de375209c (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪@低浮上(プロフ) - 更新しました! (2021年3月4日 17時) (レス) id: 52e526ba44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サナティ x他7人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2020年10月20日 17時

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