挑 ページ6
急に口下手になってしまったAの様子から左近は悟る。
ああ、Aさんは
でも苦手な分野だから料理人に任せようとしたんだろう。
自分が作るよりも、確実にそっちの方が美味しいから。
「じゃ、俺も手伝うんで一緒に作ってみよーぜ」
左近が笑顔で提案すると、Aもそれにつられて口角を緩ませた。
「で、何作るんだ？」
「やはりお粥が定番かと」
「お粥かー。水が多いって感じだから……」
不慣れなりに試行錯誤を繰り返しながらお粥を作る。
しばらくして、台所から二人の悲鳴が響いた。
「ちょっ……これヤバくね！？」
「だ、大丈夫ですよ。多分……あ、やっぱりこれまずいですね」
「火！まず火消して！やべやべやべ、マジでヤベェ！」
慌てふためく二人。
そんな彼らの元に忍び寄る不幸の蜜を求めに来た蝶が一匹。
「ふむ、この辺りから何やら不幸の香りが……」
「刑部さぁぁあん！」
「吉継さん助けてください！」
状況が把握出来ていない大谷吉継は突然泣きついてきたAたちを見て落ち着くよう促す。
心なしか台所は何かが焦げたような匂いがした。
「ヤレ、主らは何をしておったのだ」
「お、お粥を作ろうとしたら火加減を間違えてしまって……」
「粥、トナ？」
再びAが事情を説明し、吉継は見るも無惨なお粥に哀れみの目を向けた。
「成程、三成のためになァ……。流石に炭を食わせる訳にもいかぬ」
お粥を炭と表現され、左近とAは互いの顔を見合わせながら苦笑いした。
「何も粥にこだわることはない。汁物でも良いではないか？」
台所にあった野菜を横目に見る。
天下取りの歯車が回り出した今、他国からの襲撃が無いとは言い切れない。
これ以上貴重な兵糧を無駄にする訳にはいかなかった。
「あー……味噌汁くらいならいけそうだよな。だって味噌入れるだけっしょ？」
「え？まずは出汁を取るとか聞いたような……」
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黒薔薇の奏者(プロフ) - 三楓さん» 楽しみに待たせていただきます！ (2020年3月23日 6時) (
レス) id: a44cb40253 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 黒薔薇の奏者さん» 私の作品を好きになっていただきありがとうございます！これからも出来る限りではありますが執筆したいと思うのでどうぞよろしくお願いしますヽ(*´∀｀)ノ (2020年3月22日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩ハムさん» 完結まで見ていただきありがとうございました！新作は近いうちにまた書きたいなと思っていますが、気長に待っていただければ幸いです(*´∀｀*) (2020年3月22日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇の奏者(プロフ) - いろいろな作品を読ませていただいました。三楓さんの作品がとても好きです。ドキドキが止まりません。（語彙力がなくてすみません…）応援しています！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: a44cb40253 (このIDを非表示/違反報告)
彩ハム(プロフ) - わぁぁ！完結お疲れ様です！もう本当に更新される度に瞬時にきましたw新作……！楽しみに待ってます(*´ｰ`*) (2020年3月22日 3時) (レス) id: a7920f32a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2020年3月13日 1時
