変化 ページ26
三成「検討しておく」
まずは安芸に向かった刑部が戻って来てからだと判断した三成。
その冷静な判断を聞いて、元親が言葉通り目を点にした顔をする。
三成「……なんだその顔は」
元親「いや、石田のことだから「勝手にしろ」とか無責任なこと言うのかと。アンタもちゃんと自分の考えを持ってんだな」
三成「馬鹿にしているのか」
再び言い合う二人を、Aが止めることはなかった。
何故だか今、心底ほっとしている。
元親の言う通り、今までの三成だったら戦までの過程を全て放り出して家康を殺すことだけを考えていたかもしれない。
でも彼は良い意味で変わりつつある。
A「(徳川殿との戦は避けられないけど…どうかこのまま良い方向に進んで欲しい)」
大事な人が進む未来に光を。
Aはただ、それだけを願った。
＊＊＊＊＊＊＊
元親「じゃ、俺は一度四国に戻る」
話を終えた元親は立ち上がり、Aと三成は見送るために後をついて行った。
元親「A」
A「はい？」
元親「着物は早めに返した方がいいぜ」
唐突にそのような事を言われ、Aは一瞬何のことだか分からなかった。
元親が言っていたのはまつから借りた着物のこと。
最近は色々忙しかったため、未だAの手元にあった。
A「もちろんです。同盟で加賀に赴く際には必ず…」
元親「いや、もっと早めがいい。何なら今からだって構わねぇ」
A「？」
借りていた着物を早く返した方がいいのは当然だが、同盟を申し込む時では駄目なのだろうかとAは首を傾げる。
念のため隣にいた三成に行って来てもいいか尋ねた。
三成「ならば私も同行する」
元親「総大将が城を開けんなよ」
三成「四国を不在にしている貴様が言うな！ならば左近を連れて行け。左近！どこにいる！」
屋敷の方へ声を上げるが、左近が来る様子はない。
それもそうだろう。彼は今、城下町の鉄火場で賭け事の真っ最中だからだ。
これで左近が戻った時、三成の叱責が飛ぶことは確定となってしまった。
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三楓(プロフ) - snowさん» コメありがとうございます！楽しんでいただけて幸いです(*´∀｀*)ちまちま更新ですが頑張ります！ (2018年3月18日 21時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
snow - 最初から見たのですが楽しいです、みてハラハラします！これからも頑張ってください！ (2018年3月18日 19時) (レス) id: 336a57e8b1 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 琴音さん» コメありがとうございます(*´∀｀*)更に楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年2月4日 14時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新頑張って下さい！いつも楽しく見させていただいています！ (2018年2月4日 14時) (レス) id: 63b6d3a152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2018年2月4日 14時
