腹が減っては… ページ6
察してくれと言わんばかりに吐き捨てた佐助だが、Aは首を傾げた。
A「ごめん。私には分からないや」
佐助「うっそだろ。かすがはともかく、俺様あんだけ騒ぎ起こしてたのに！？Aその時既にどこかに仕官してたっけ？あれ？でもAってその時まだ里にいたような…」
佐助の記憶の中に、あの時Aがいたかどうかぼやけて分からなかった。
いや、正確にはその部分だけが全く記憶にない。
佐助「とにかくその縄解いてあげるから動かないで。全く…誰だよAにこんなことしたの…」
A「駄目」
大型手裏剣で注連縄を切ろうとしていた佐助の手首を抑え、Aは首を横に振った。
佐助「どうした？まさか仕官している主の命とか？」
A「…」
佐助「そうだとしたら馬鹿な主だね。忍の里でも優秀って言われていたAにこんなことするなんてさ。いっそ辞めたら？あ、だったら武田に来る？」
Aが手にしていた仮面を取り、再び顔に付けて佐助は意地悪そうな笑みを浮かべた。
A「気持ちはありがたいけど…私は訳があってここを離れられないの」
佐助「縄で繋がれているから動けないーとかそんな理由じゃなくて？」
Aは弱々しく頷いた。
離れられない、と言っても縄は藁が束になった素材。
それに何度も擦れた痕がAの足首を赤く染めていた。
佐助「食料は？誰か持ってきてくれんの？」
A「…」
Aは黙ったまま首を横に振った。
佐助「いくら訓練されているとはいえ、流石に何も食べなかったら餓死するだろ。Aさ、卵粥好きだったよね？」
A「そう、だけど…」
佐助「じゃー俺様が作って来るからさ、ちょっと待っててくんない？」
腰に手を当て、にこっと笑む佐助。
A「でもそんな…悪いよ。私は大丈夫だから…」
佐助「駄目」
Aの鼻先を軽く摘み、佐助は真面目な顔で彼女の眼を見た。
佐助「ここの里の者が死んでいく病みたいなのが流行っているらしいから、まずは栄養取らないとAも死んじゃうだろ？それに、腹が減っては戦は出来ぬ、ってね。大丈夫、自分で言っちゃうけど俺様の作る飯は、お館様も旦那もお墨付きだからさ！」
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三楓(プロフ) - ゲーム好きの酢昆布さん» コメントありがとうございます！こちらこそ最後まで閲覧頂きありがとうございました(*´∀｀*) (2021年11月7日 14時) (
レス) id: 6c61a6d02b (このIDを非表示/違反報告)
ゲーム好きの酢昆布(プロフ) - 好きです、、、ありがとうございます。佐助、、好きだ、、主さん、、、ありがとう、、 (2020年11月7日 1時) (レス) id: 6552225290 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます！最後まで見てくださりありがとうございました(*´∀｀*)次作も武田軍なので、佐助さんはもちろん出演します。そちらでは普段の佐助さんになる予定（？）なので、見てくださると嬉しいです！ (2017年9月28日 10時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白かったです！基本的に明るい佐助のいつもの気楽さが抜けたりとそういったギャップも書かれていて、とてもドキドキしてました笑、次作も楽しみにしています！ (2017年9月27日 23時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます。改めまして、リクエストしていただきありがとうございました！あくまでも私の勝手なイメージ全開ですが、佐助らしさが伝われば幸いです（笑）引き続き更新頑張ります(*´∀｀*) (2017年9月20日 16時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年9月9日 8時
