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黄昏時の御伽噺 ページ13

A「佐助―、かすがー!こっちこっち!」


遠い、遠い昔の記憶。

当時のAは、里の中でも将来的に有望な忍と言われていた。

そのAの友人は年下の少し内気で優しい心の持ち主の少年、佐助と、里の中で一位、二位を争うほど美人な少女、かすが。

年下の彼らにとって、Aは姉のような存在だった。


佐助「わっ…!星が綺麗!」

A「ここは私のお気に入りの場所でさ、二人にも見せてあげたくて」


Aは満天の星空に向かって指をさした。


A「流れ星がよく流れるんだ。今日はさ、誰が早く流れ星を見つけられるか勝負しようよ」

かすが「こんなに広かったら見つけられないんじゃ…」

A「大丈夫大丈夫!ここに来るたび私は何度も見つけたから!」


Aは昔から、自分が素晴らしいと思ったり、面白いと思ったものをよく二人に教えていた。

それが遊びだろうが自然の風景だろうが関係なく。

佐助やかすがにはそれが唯一の楽しみであり、好奇心をくすぐる物だった。


佐助「あ、流れた!」

A「え!どこどこ?」

佐助「もう流れちゃった…」

かすが「あ、私も見つけた!」

A「ちょ、二人運良すぎ!よし、私も見つけよっと!」


三人はいつも一緒だった。

喧嘩することもあったけれどすぐに仲直りをして、また三人一緒にいた。

流れ星をまだまだ見つけるために、野原の上に寝転がる三人は、星空を見上げながらくすぐりあいをしたり…ちょっかいを出したり…。

笑い疲れることを知らない。


A「私、大きくなったら立派なお殿様に仕えて長に恩返しするんだ!」


Aが自らの夢を語りだしたのも丁度そのころ。

元々戦で家も両親も亡くしたAを拾ったのが里の長だった。

Aは、その里の長を親のように慕い、いかなる時も命に従ってきた。









その忠実さが、悲劇の始まりになることなど知らずに…。

黄昏時の御伽噺2→←妖しく



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三楓(プロフ) - ゲーム好きの酢昆布さん» コメントありがとうございます!こちらこそ最後まで閲覧頂きありがとうございました(*´∀`*) (2021年11月7日 14時) (レス) id: 6c61a6d02b (このIDを非表示/違反報告)
ゲーム好きの酢昆布(プロフ) - 好きです、、、ありがとうございます。佐助、、好きだ、、主さん、、、ありがとう、、 (2020年11月7日 1時) (レス) id: 6552225290 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます!最後まで見てくださりありがとうございました(*´∀`*)次作も武田軍なので、佐助さんはもちろん出演します。そちらでは普段の佐助さんになる予定(?)なので、見てくださると嬉しいです! (2017年9月28日 10時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!基本的に明るい佐助のいつもの気楽さが抜けたりとそういったギャップも書かれていて、とてもドキドキしてました笑、次作も楽しみにしています! (2017年9月27日 23時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます。改めまして、リクエストしていただきありがとうございました!あくまでも私の勝手なイメージ全開ですが、佐助らしさが伝われば幸いです(笑)引き続き更新頑張ります(*´∀`*) (2017年9月20日 16時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三楓 | 作成日時:2017年9月9日 8時

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