籠の中の狩人 ページ14
三成「今、貴様の父親が武者狩りを行っているのは知っていると思うが、貴様はそれの対策部隊として豊臣に仕えないかと言っている」
A「私が...父上の対策部隊?冗談も程々にしてください。何故私が《虫》の下に...」
三成「貴様は以前、父親を倒すのは自分だと言ったな。それを叶えることも出来る。貴様にとっても好都合だろう」
A「断れば?」
三成「再び牢の中だと思え」
A「まだ殺さないのですか」
三成「命令がない限り貴様は死ねない。生き地獄を味わうか、本来の職に戻るか...選ぶのは貴様だ」
承諾すれば豊臣の配下、断れば牢の中。
どちらにしても屈辱以外の言葉が見つからない。
A「...分かりました。その対策部隊とやらに入りましょう。その代わり条件があります」
三成「なんだ」
A「父上を殺すのは私。邪魔をすれば父上以外は全て《虫》と見なし私は貴方々に刃を向けます」
三成「...よかろう。こちらは手出ししない。万が一そうなってしまった場合は私が責任を持って貴様の息の根を止める」
A「それと、父上を倒した暁には再び貴方と刃交えたいと思っていますが」
三成「好きにしろ」
金などを報酬に求めないところがAらしい。
A「この重り、流石に取ってくれませんか?対策部隊に入るのならば仲間同然でしょう」
三成「それは出来ない。貴様が逃げ出すかもしれないからな。それに、家臣共を斬っても困る故、刀はまだ預かっておく」
A「確かに。人と認識したのは貴方だけですからね。では私はどうやって稽古をしろと?私はいつも父上に稽古を付けてもらっていました。腕が鈍れば父上を倒すなど夢のまた夢」
三成「稽古の相手は私がしよう。他の連中は貴様とはやりたがらないだろうしな。念のため貴様には見張りを交代でつける。下手な真似をすれば再び牢屋行きだ」
A「随分と信用されていないんですね」
当たり前だと言う風に三成はふんっと鼻を鳴らす。
三成「部屋には最低限のものを用意している。必要なものがあれば見張りに頼め。くれぐれも、貴様が城下に赴くことが無いように」
A「城下に行くのもダメですか」
三成「城下には刀を売っているところがある。貴様がそこで武器を手に入れられても困るからな」
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赫夜 - 三楓さんこんにちは赫夜デス夕方までのお仕事ご苦労様デス!!先程仕上がったこちらがわの内容を読ませて頂いたところ主人公ちゃんと三成の関わりが一転に別れて閉まったそうですが不純だらけの乱世で一体どうなって仕舞うのでしょうか…(゜m゜;) (2017年5月21日 15時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
赫夜 - 三楓さん» 三楓さんおはようございます赫夜デス徹夜までのお仕事お疲れ様でした(*^▽^*)前回仕上がったこちらがわの内容を読ませて頂いたところ三成の頭の中は主人公ちゃんの事でいっぱいだそうですが主人公ちゃん一体何処に居るのでしょうか…‥(-""-;) (2017年5月16日 7時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 名無し737号さん» お久しぶりです!コメありがとうございます(*´∀`*)ご期待に答えられるような作品にしたいと思います! (2017年5月14日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 赫夜さん» コメありがとうございます!これからも更新頑張りますね(*´∀`*) (2017年5月14日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
名無し737号(プロフ) - お久しぶりです。こんばんは。石田さんの愛縛を読ませてもらっていました!風です。今作も、なかなかに良い設定ですね!落ち着きのある石田さんに、魅力を感じました!頑張って下さい! (2017年5月14日 22時) (レス) id: 3d35d0379b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三楓 | 作成日時:2017年4月2日 9時