ニジュウキュウ ページ30
その後刑部は先の決戦のため、安芸の毛利との同盟へ向かった。引き継いで、左近も四国の長曽我部元親へ向かった。
二人が出ていったあと、思わぬ客が訪れた。
甲斐、武田の若武者、真田幸村とその配下の忍、猿飛佐助である。
彼らは西軍の同盟に参じたと言った。
幸「このたびは、打倒徳川の意を唱えた石田殿に同盟すべく参り申した」
紅い鉢巻きを身につけた幸村は三成の前ではきはきと言った。
三「同盟するからには、私を裏切ることは許さない」
幸「無論!」
二人の会話を幸村の後ろから見ていた佐助は何かの気配を感じたようにバッと隣の部屋の壁を見た。
幸「どうした佐助?」
佐「ん?あ、いや... なあ、石田の旦那。隣の部屋には誰かいたりする?」
佐助は壁を指差した。そこは、Aが寝ている場所だ。
三「いる。だからなんだ」
佐「それって何人?」
三「一人だ。外に見張りを二人... 」
ガタンッ
大きな物音が隣からして、三成は咄嗟に立ち上がり部屋を出た。
嫌な予感がした。
三成は襖を乱暴に開けると、案の定、一人の足軽兵がAを抱えていた。
三「貴様ッ!!」
足軽「こやつを家康様に献上すれば西軍の指揮は大きく下がる!俺も晴れて出世だぁ!」
どうやら、謀反が起こっている。三成は裏切られたという怒りよりも、足軽がAに触れていることが何よりも苛立った。
三「Aに触るな!!」
三成は足軽に斬りかかったが、足軽は咄嗟に外に出た。
佐「おーっと失礼」
逃げようとしていた矢先に幸村と佐助が立ちはだかった。
佐「女の子連れ去るとか、おたくさぁ、物騒だね」
幸「将なれど、謀反などあってはならぬ!」
佐「大将、俺様が攻撃するからその隙にあの子取り返して。同盟にも響くかもしんないから、傷付けないように」
幸「承知いたした!」
すると、敵襲を知らせる合図が鳴った。
佐「え、まじ!?こんなときに... 」
幸「石田殿!向こうで指揮をお取り下され!ここは某たちに... 」
三「許さないッ!!今すぐ私の手で斬滅してやる!!」
幸「い、石田殿... !」
幸村の声は三成に届いていなかった。
怒りに任せて戦っている三成は何も見えていない。
幸村はその場を佐助に任せて、自分が指揮を取ることにした。
門に目をやると、見慣れた旗がなびいている。
そして、幸村は驚きの声をあげた。
幸「ま、政宗殿!?」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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三楓(プロフ) - 蒼藍紅蓮ノ爛華朱月さん» コメありがとうございます(*´∀`*)今の状況とは普通の三成様という解釈で宜しいでしょうか?私の場合、ヤンデレは嫉妬から成り立つようにしています。なので、初めは小さな嫉妬から独占欲に繋がり、狂気へと変えてはいかがでしょうか?少しでも参考になれば幸いです^^ (2016年11月24日 14時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
蒼藍紅蓮ノ爛華朱月 - 嗚呼もうヤバイヤバイヤバイ////三成様はヤンデレに限ります!普通の好きという感情から病ませるところの流れが自然過ぎて怖いデス……;;私も三成様のヤンデレ一本書いているのですが、今の状況からどのように病ませればいいか、教えてぐだざい"! (2016年11月5日 17時) (レス) id: 543f9feeb0 (このIDを非表示/違反報告)
三楓 - この度、一身の都合上急きょ続編という形をさせていただきます。 http://uranai.nosv.org/u.php/novel/327bsr/←こちらからお願いします。 (2016年1月31日 16時) (レス) id: a2617c1131 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 大一大万佐吉さん» 亀甲新のなのにそんなこと言って下さってとても嬉しいです♪(/ω\*)わたしごときの作品が参考になるのであれば是非!作品が出来れば是非読ませていただきますp(^-^)q(なんか上からですみません( ;∀;) (2015年10月11日 11時) (レス) id: a2617c1131 (このIDを非表示/違反報告)
大一大万佐吉(プロフ) - 初めまして!佐吉と申す者です。佐吉楓さんの三成様の病みっぷり…文才ありすぎです!初対面で変ですが、凄く面白いです!私も三成様のヤンデレを書いているんですが…参考にさせて頂いてもよろしいでしょうか? (2015年10月6日 21時) (レス) id: 227e274ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三楓 | 作成日時:2015年1月25日 14時