01' 可愛くない! ページ3
A side.
『なるちゃん、いつもありがと!助かる!』
「いいのよ、かわいいAちゃんの頼みなんだから。」
私、百野Aは絶賛同じクラスの彼に恋をしてます!
オネエ 口調だったり世話焼きだったりするけど
アイドルでモデルでもあるなるちゃんは実は超かっこいい。
でも、この思いはバレたらダメなんだ。
プロデューサーたるもの、アイドルとの距離感は忘れずに!
賎に恋なしとはこの事でしょうか?
「鳴上先輩、少し宜しいですか?」
「あら、司ちゃんじゃない!どうかしたの?」
「ええ。お姉さまから、今日は昼食がてらknightsの皆さんとお話がしたいとのことです。
Leaderと瀬名先輩はお仕事で不在ですが、どうされますか?」
「勿論、参加させてもらうわァ♪
凛月ちゃんにも伝えておくわね。」
朱桜司。
この学院内で関わりたくないランク1位。
そのルックスと実力から学院の数あるアイドルの中でも
かなりの人気を誇っている。
見た目の可愛さに反するギャップ?ってやつかな。
だが、そんな彼と私には切っても切れない縁がある。
そのせいでいつも____
「……鳴上先輩、人間関係に口を出すつもりはありませんが
その方と居ると"バカ"がうつりますよ。」
『んなっ…!バカしか言えないの?!』
「言わせてるのは誰ですか。私だってバカなんて稚拙な言葉、使いたくありません。
"愚鈍"をうどんだなんて…とんだ恥ですよ。」
すると、隣に居るなるちゃんがクスクスと笑いだした。
ふっ、と馬鹿にしたように笑う彼を睨みつける。
こんなに憎らしい後輩が今までの人生で居ただろうか。
いや、いない。
なにが騎士だ…なにが誠実だ…
今日もうちの主は可愛くない!
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作者名:さな | 作成日時:2022年9月4日 21時