宮侑に告白したと思ったら治の方だった。[2]

ぷーる。 ページ26

▼リクエスト頂いたプールのおはなしです▼



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監督に今日のメニューを聞きに行くと、「取り敢えず死ぬほど泳がせた後バレー方式の水球させとけ」という非常にざっくりした返答が返ってきた。その返答からもわかる通り、やっぱり今日はいわゆる安息日らしい。暑い中延々とバレーをさせるとモチベーション維持が難しい選手も出てくるから、という毎年恒例の計らいだそうだ。

お前も泳いでええんやで、と言われたが、水泳がそれほど得意でない私は「いや大丈夫です」と返した。何かあった時用に水着は一応持ってきたが、中学時代のスクール水着しかなかったので普通に着るのが恥ずかしいというのもあった。日焼け止めをたっぷり塗り、即興で作ったメニュー表片手にプールサイドに出た。既にほとんどの選手が準備運動にかかっていた。


「しっかり準備運動せえよ。あと双子はふざけて溺れさせ合いとか絶対にすんな」

「う、ウィッス……」


北さんの言葉に目を逸らしながら頷く双子の様子を見て、ああこれ去年やったんだろうなとなんとなく察した。


(それにしても……)


ちらり、と双子の水着姿を盗み見てすぐに視線を逸らす。

綺麗に割れた腹筋、流れるような腰骨、逞しい腕や足の筋肉……目に毒、ってくらいのイケメンの上半身に流石に恥ずかしくならざるを得なかった。暑くなると体育館で急に脱ぎ出すことのある彼らだが、改めての水着姿は見慣れないし普通にかっこいい……

っていうか北さん私より肌白くないですか？外周の時ですら日焼け止め塗ってるのとかもちろん見たことないけど。どうなってるの……


「あれ？A泳がんの？」

「っひゃ！」


準備運動を終えたのかこちらにやって来た治くんに後ろから抱き着かれ、ダイレクトに素肌の感触が触れたので思わず変な声が出た。は、恥ずかしい。普通に恥ずかしい。


「お、泳がないよ……マネージャーの仕事するし……」

「カントクは泳いでもええって言うてたで？ずっと見学とか飽きるやろ」

「いや、私泳ぐの得意じゃないし……日焼け嫌だし……」


ふーん、と言う治くんの声は少しがっかりしたような色だったが、中学の時の水着を着て彼らとプールに入る気にはなれない私は取り敢えず治くんを剥がして北さんの方に行った。


「北さん、これメニュー表です。監督とコーチにもOK出してもらいました」

「おう、ありがとう。……結構ハードやな」

「運動量はいつもと変わらないですよ」

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