いざ進め ページ2
「やっと着いたんだねぇ…」
雅紀さんの声に、俺たちは思わず頷いた。
「すごいな、思ったより何もないんだな…」
ニノが隣で意外だと言うように呟くのももっともで
俺たちが辿り着いたのは、ごろごろした岩地の広がる無人島だった。
見る限り緑は見えないし、ボコボコした不定形の岩石が積み重なってなんだか不気味。
なぜ地図から消されたのかと思うほど広そうで、探索のやりがいはありそうだった。
「…動物も、なんもいないのかな。全然気配を感じないや。」
雅紀さんがキョロキョロと辺りを見渡して呟く。
「餌はおろか、隠れるところもなさそうだからな…」
翔さんはその言葉にそう唸り、慎重に辺りを観察している。
「…でもここに、なんかあるんだよな。ヒントが…」
智さんの言葉に何も言えなかったけど
きっとみんな思ってることは一緒だろうと密かに思った。
「探索しよう。時間は限られているし。」
翔さんの言葉に一同頷き、ゆっくりと一歩を踏み出す。
何が待ち受けているのかは未知だけど、それでも踏み出さない理由はなかった。
…
「本当に、岩ばっかだなあ。」
雅紀さんがつまんなさそうに呟き、足元の石を蹴り上げると
その石はコンコンと音を立てて見えなくなった。
「でも、ここの地面ってちょっと黒いんだね…あんまり岩っぽく見えないや。」
雅紀さんの隣を歩いていた智さんが腕を組みながらそう呟くと
その後ろの翔さんが頷いた。
「火山があるわけでもないし、変だな。まあ土質っていったらそれまでなんだろうけど…」
翔さんは屈んで地面に触れると、首を傾げる。
「…なんか、一回焼けたみたいな土なんだよな…」
「焼けた？」
翔さんの言葉にニノが首を傾げる。
その時、先頭を歩いていた雅紀さんが歓声を上げた。
「ねえ見て！なんかあるよ！」
その声に釣られるように俺を含めた4人が小走りで向かうと
そこには建物の残骸、骨組みらしきものが残っていた。
「なんだこれ…」
智さんがギョッとして呟き
「…明らか、人工物じゃん。」
ニノが眉根を寄せてその口から言葉を漏らす。
俺たちがしばらく唖然とするほど、そこは異様な空間だった。
「…ここで、何があったんだろう。」
雅紀さんが悲しそうにそう言うと、翔さんがふるふると首を振った。
「わかんないけど…いいことじゃないのはわかるよ。」
翔さんにしては珍しく、発する言葉を選んでいるみたいで
俺はその緊張感に、ゴクリと唾を飲んだ。
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櫻宮 - なんか…嫌な感じですが。5人(+1人？)ならきっと乗り越えられると信じてます。。全員無事でありますように。そして、全員で笑えますように。。続き気になる！！ (2020年6月28日 17時) (
レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 櫻宮さん» いつもコメントありがとうございます。やっと黒幕と対峙し、お話も佳境です。結末まで、もう少し…かな？笑 (2020年6月27日 7時) (レス) id: bdb041c54a (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - サトシとマサキじゃなくてサトシたちとカズたち会えると良いですね。 (2020年6月25日 15時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 何だか凄く泣けますね。サトシとマサキ無事会えると良いですね。 (2020年6月25日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 櫻宮さん» 今日は少し多めの５話更新です…！コロナも先が見えずに暗くなりがちですが、嵐さんを見て私も癒されています♪私も「Wash your hands」で楽しみながら手洗いしていますよ〜 (2020年6月24日 21時) (レス) id: bdb041c54a (このIDを非表示/違反報告)
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