その花が咲くとき【文豪ストレイドッグス】 (ページ17)

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第十六話ページ17

ガシャンと音を立て、鏡花の手から携帯が落ち、夜叉白雪が消えていく

それと同時に、黒い車が何台も来、大勢の黒服のマフィアの構成員が降りて、敦に銃口を向けた

「私が守って遣ろう。もう居場所をもとめて、刃を振りかざす必要はない。」

紅葉は鏡花を連れて構成員の後ろに消えていく

「A、後は任せたぞ」

『…』

Aは何も云わずに敦を見つめる

その時であった、どこからとも無くマフィアの黒い車が構成員めがけて飛んでくる

Aは素早く避けるものの、何人かの構成員たちは下敷きとなる

「大丈夫か、敦」

敦に駆け寄ってきたのは、探偵社の宮沢賢治と国木田独歩であった

「探偵社の毒虫め…」

その光景を見て紅葉が怒りを露わにする

「鏡花にこれ以上、毒の光を見せるな！」

探偵社と紅葉率いるポートマフィアが対立する

「ワア、タイミング最高。衝突一秒前って感じだ。あと少し遅くくれば、楽できたのに。君やる？」

ひとりの少年がジャガイモ片手に話す

「構わないが…大勢からの注目が…痒い」

共に現れた長髪の男性が身震いしながら返す

少年ジョン・スタインベックはジャガイモを齧りながら、そこ危ないよと一箇所に集まっていたマフィアの構成員に声をかけた

敦は何かの気配に気づく

「国木田さん！上から何かが！」

敦の声と共に、上空から4人の人物が降りてきた

異様な空気にいち早く気づきAは声を上げる

『紅葉さん！危ない！』

「いかん！撃て！」

Aの一声に反応して、紅葉が構成員たちに攻撃の令を出すが、遅かった

そこは血の海となり、先程立っていた探偵社もポートマフィアの面々も倒れていた