第１６話 ＿ もう一人の幼馴染 ページ17
*
『＿＿え？』
何が起こっている？
敬人が、私の頭を──？
『えぇぇぇぇぇ！？』
「煩い」
『あでっ』
頭を撫でたかと思った右手はすぐ目の前。
私の額にデコピンを放った。
『痛いわ！撫でるのか殴るのか統一しろ！？』
「たまには貴様を褒めるべきかとも思ったが
その必要はなかったようだ」
『うっざ！ほんといい性格してるよな！！』
上げて落とす。
最悪なタイプじゃないか。
「ふん。貴様らと一緒にいたせいでな」
『私は敬人をそんな子に育てた覚えはない！』
「奇遇だな。
俺も貴様に育ててもらった記憶はない」
『は、自分が世界一頭いいと思ってたくせに』
「な！貴様だって──」
何故こんな喧嘩に至るのか。
考えても理由など思い当たるわけもなく。
相手の幼少期のことなど、
幼馴染なだけあっていくらでも出てくるのだ。
結局、息が切れるまで言い争いは続いた。
「はぁ……何故こんなことを……」
『っはぁ、この程度で疲れるとか、
情けないよねぇ、敬人……はぁ……』
「貴様も息切れしているだろう」
『私は、アイドルじゃ、ないし……』
息切れで上下する頭に再び大きな手が触れた。
流石に先程みたいには驚かない。
『今度は、なに』
「貴様を好いていないわけがないだろう。
あいつは立場もあって本音と建前を持っているが
こういう部分で建前は使わない。
貴様も……Aも分かっているだろう」
優しい笑顔で私の頭を撫でた。
こういう保護者ぶってるところがムカつく。
「借りを返しただけだ。先日生徒会の業務を
手伝わせてしまった分のな」
『……クソ真面目が』
「おい＿＿」
保護者ぶっているだけなのに
心地良いと感じてしまう。
敬人が幼馴染で良かった──と。
『ありがと』
私の言葉と同時に教室の扉が開いた。
「何を、しているのかな？」
『英智』
「っ英智！これは違うぞ」
『敬人なんで焦ってるの？』
「──は？」
何故“貴様は何を言っている”みたいな目で
見られなければならないのか。
「ふふ。
幼馴染同士、仲がよろしくて何よりだよ」
にっこり笑っているはずの英智の視線は
何故か冷たく感じられた。
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翠理 *μidori(プロフ) - サリーさん» わぁぁぁ嬉しいお言葉をありがとうございます〜！ぜひぜひその流れで推しちゃってください！！笑 これからも楽しんで頂けるよう頑張りますのでお付き合いいただければ幸いです(*´ｪ`*) (2022年11月28日 18時) (
レス) id: 1cce995324 (このIDを非表示/違反報告)
サリー - これ読む前は別に英智推してなかったんですけど、これ読んで推しになりそうです……！すっごく面白いです！！ (2022年11月21日 18時) (レス) @page17 id: bff6de7ecd (このIDを非表示/違反報告)
翠理 *μidori(プロフ) - 咲良さん» 初めまして、コメントありがとうございます！作品、気に入って頂けたようで光栄です！たくさん嬉しいお言葉と登録もありがとうございます(TT)励みになります〜！！気まぐれすぎる更新頻度ですが、引き続きお付き合い頂けたら嬉しいです(*´ｪ`*) (2022年10月5日 0時) (レス) id: 449bf16df2 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - あｯｯｯ………とても好きです…なんかほんとに、あの、好きです……語彙力がないのが悔やまれる…！！とにかくすきです！！！めちゃめちゃすきです！！！！更新されるの楽しみにしてるです！！（お気に入り登録失礼します…！） (2022年10月2日 22時) (レス) id: abcb0d1633 (このIDを非表示/違反報告)
翠理 *μidori(プロフ) - 珀琥さん» 初めまして、コメントありがとうございます！作品、気に入って頂けて何よりです…！お気遣いもありがとうございます泣 最近は私生活が落ち着かずあまり更新できずにいますがまた近いうちに更新していきますね。宜しければ最後までお付き合い頂ければ幸いです！ (2022年8月21日 20時) (レス) id: 1cce995324 (このIDを非表示/違反報告)
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