貴方の恋人は私なんですよね！？【天祥院英智】

第５話 ＿ 試験前の1分間 ページ6

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誰得賭け事が始まって数日。


本日の予定は実技テストです！


ちなみに昨日の筆記テストはと言うと。





『ふっふっふっー』


「Aちん、おはよう！
　朝から嬉しそうだな？」


『もちろんだよ！』


「なんか良い事あったのか？」


『昨日のテスト全部解けたからね！』





そう、絶好調だったのです！


英智や敬人に聞いて勉強して良かった〜


これで英智の興味も私に向くかも？なんて
淡い期待を胸に抱きながら。





『結果ちょー楽しみ！』





そんなこんなでテスト開始1分前。





『……あ"？』


「さっきとは打って変わって暗いな？」


『いやまじありえなくない？』


「目！目つき怖いぞ！？」


『だって開始1分前よ！？
　あいつ来てないんだけど！？』





目つきも声のトーンも悪くなるでしょう。


だって来てない！！！





『許すまじ……かくなる上はぶん殴…』





言いかけた瞬間。





「Amazing！」





来ました。


ちなみに今日は壁から生えてきたよ。こっわ。

どうなってるんだ、生体は。





「私のことを呼びましたね？
　そうです、あなたの！日々樹渉です……☆」


『煩い、ウザい、遅い』


「おおっと！
　朝から愛の言葉をありがとうございます☆」


『愛じゃねぇよ散れ』


「ふふふ、愛を囁くことだけが愛ではありません。憎悪もまた愛なのですっ」





それを聞くのは何回目かな。

かなりの頻度で聞いてる気がするんだけど
渉は話したこと忘れちゃう老人なのかな？？


そういう役は他の奇人に回しとけよ……。


ともあれ、これ以上聞くのも無駄なので
耳をシャットアウト。





『先生。変人は無視してテスト始めましょう』


「あぁっ無視は悲しいですーしくしく」


『棒読みしてんじゃねぇよ、しばくぞ』





おっと。

どこぞのわんちゃんみたいな口調になってた、
危ない危ない。





「お静かに。というよりAさんはプロデュース科なので、実技試験を受ける必要はありませんが……？」


『そうなんですけど、受けさせてください！』


「構いませんが成績には反映されませんよ？」


『大丈夫です！』





そう言うと分かりましたと頷いた。


教師の適応能力高すぎか。





「では三分後に試験を開始します。
　各自準備をするように」





その言葉と同時に教室の扉が開いた。






*

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