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漫画家のうちへ遊びに行こう その8 ページ30

「こぎたない野鳥になら住み処として気に入ってもらえるかもなあ。ひょっとしてだけど」

岸辺露伴が指で仗助の髪を突っついた。

「ひぃっ!!」と康一くんが短く悲鳴を上げ、億泰は「おっおちっ落ち着け!」と慌てている。

仗助のスタンド、クレイジー・ダイヤモンドが先に動いた。

「ドララララララララーッ!」

怒り任せのラッシュ、だが岸辺露伴の方が素早かった。

彼の攻撃に臆することなく、原稿を手に取った。

見せつけるようにして原稿を自分の顔の上に来るようにする。

「あああっ速いッ!」

「露伴の原稿を取る動きの方がクレイジー・ダイヤモンドより・・・・・・!」

康一くんと億泰のもう無理だ、みたいな感じの声で岸辺露伴は不適に笑みを浮かべる。

「ちょいと素早かったかな?ヘブンズ・ドアーッ!」

勝ちを確信した彼はそう叫んで、原稿用紙ごと顔面を殴られた。

「ブギャ!!??」

何が起こったのか理解できないまま吹っ飛ばされる。

それは人質の2人も同じで、互いに顔を見合わせている。

大きい本棚に背中を強く打ち付けて、その衝撃に耐え切れずに本棚は岸辺露伴ごと床に倒れた。

「確実に見せたのに・・・・・・?なぜだ、なぜ・・・・・・?ヘブンズ・ドアーの術中に落ちないんだ?」

仗助を放して正解だったと思いながら、私は能力が解けた2人に駆け寄る。

『億泰、康一くん!』

「A!」

「Aさん!」

億泰の体についていた火も消えている。結果オーライかなあと仗助の方に目を向けると暴れていた。

「どこブッ飛んで行きやがったァーッ!出て来やがれッ!コラァッ!」

コピー機を蹴飛ばしたり、机を持ち上げて窓の外に投げ飛ばしたり。

『ああ、やっぱり・・・・・・』

はあ、と私が溜め息をつく。

「ありゃあ見えてねーよ。仗助のやつ目は開いているが・・・・・・見えてねーぜ」

億泰が仗助を指差しながら首を横に振る。

「どこ隠れやがったあー!!スッタコがぁ〜ッ!出て来いッ!」

暴れまわる仗助の声を聞きながら康一くんは億泰に確認する。

「見えてない?見えてないって・・・・・・あんまり逆上しすぎたんで、自分でも何してるかわからないってこと?」

「ああ・・・・・・髪型をけなされると原稿だろうがなんだろーが見失うぐらい怒るやつなんだよ、あいつ」

「ま・・・・・・まさか、知らなかった・・・・・・。あんな激しさで怒っているとは、僕の想像をはるかに超えていたよ」

康一くんがそう呟くように言った。

仗助の過去→←漫画家のうちへ遊びに行こう その7



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設定タグ:ジョジョの奇妙な冒険 , 東方仗助 , 4部   
作品ジャンル:アニメ
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妹者 - 凄く面白いです!お話の続きが気になります。更新頑張って下さい! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 2e9f8a8485 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!凄く面白くて楽しかったです。これからも頑張ってください!!! (2018年4月5日 3時) (レス) id: ae43b29bb1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シマエナガ | 作成日時:2017年8月26日 16時

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