ぐったり ページ17
私たちが軽く眠っている間に少しハプニングがあった。
兄さんにスタンドを出したまま寝るのは、精神的な疲れも取れないだろうといわれてスタンドを引っ込めて寝たんだけど。
その結果、まあ、赤ちゃんの透明化が暴走したみたいで・・・・・・家の中がそこらじゅう透明になっていた。
『あらら・・・・・・』
「グ、グレート・・・・・・」
ムーンライト・ダンサーで無効化できたから良かったものの、といったところだ。
その後は承太郎さんとジョースターさんが引き取りに来たので、赤ちゃんを引き渡して今回のお仕事は終了した。
嵐が過ぎ去ったようにめちゃくちゃになった訳ではない。
しかし慣れないことをすると、体力も精神的にも疲れるというものだ。
『兄さんたち大丈夫?』
「あ、ああ・・・・・・」
「仗助が疲れたのも、もっともだぜえ」
「こんなに大変だとは・・・・・・」
大丈夫じゃあないみたいだ。
『お腹空いてるひとー』
全員が手を挙げる。
「じゃあ俺とAで飯つくろーぜ」
『それはいいけど、朋子さんに連絡しなくていいの?』
「・・・・・・電話借りる」
『うん』
そんな訳でご飯をこしらえることに。
カレー・・・・・・は億泰が甘口じゃないと食べられないしなー。
いや、和食にしよう。
うんうんと頷いてエプロンを身につける。
「何作るんだ?」
『和食かなー。味噌汁作れる?』
「それぐらいなら出来るぜー」
『お湯に味噌溶かしたらいいとか言わないでね』
「いわねーよ」
兄さんのエプロンをつけながら仗助は言った。
『なんでも似合うよね』
「ん?」
『・・・・・・なんでもないです』
まあ、エプロンが似合わない人はいないか。
『じゃあ、料理をしよう!』
「おう!」
まな板の上で包丁を滑らせてる。
『赤ちゃん可愛かったねー』
「おー・・・・・・写真撮れて助かったぜ」
手鍋の中にぽんと鰹節を放り込む仗助。
『お母さんが見つかるといいね、あの子の』
「だな。明日から母親探ししねえと」
『でも、今思えばさ』
赤ちゃんのお世話してる時、夫婦みたいだったねー。
私がそう言いながら笑う。
「・・・・・・俺も、そー思った」
コンロの火を消して、仗助は言った。
耳まで赤くして、けれど彼の眼は私を見ていた。
それを見てるとこっちまで顔が赤くなる。
『そ・・・・・・そっか』
私は、そう言って彼から眼をそらした。
いま彼の、仗助の顔をまともに見れない。
見れば、きっと私の心臓が止まる。
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妹者 - 凄く面白いです!お話の続きが気になります。更新頑張って下さい! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 2e9f8a8485 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!凄く面白くて楽しかったです。これからも頑張ってください!!! (2018年4月5日 3時) (レス) id: ae43b29bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シマエナガ | 作成日時:2017年8月26日 16時