毒竜とヒーラーは恋に落ちた【FAIRYTAIL】

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ｺﾌﾞﾗ「なァ、歩くのめんどくせーんだけど。

飛んでかねぇ？」



…………突然コブラに言われた言葉。

全くもって理解できなかった。



『……………はい？』


ｺﾌﾞﾗ「だから飛んでこーぜっつってんだよ」



いや、何言ってるのこのひと？

私は思わずポカンとする。



ｺﾌﾞﾗ「お前バカか。キュベリオスだよ」


『？』


ｺﾌﾞﾗ「お前初めて会ったとき見ただろ？

キュベリオスは空飛べんだよ」


『え』



そういえば、コブラが立ち去る時飛んでた……気がする。


全っ然気にしてなかった……


私が納得した顔をすると、コブラはため息をつきつつも話す。



ｺﾌﾞﾗ「たまには空の旅もいーんじゃねぇの」


『……うん、私も飛んでみたい』



そう言って私が微笑むと、コブラは満足そうに笑った。


するとキュベリオスがバサッと翼を広げる。



『！かっこいいね〜』


「キシャァァァ」


ｺﾌﾞﾗ「ほら、乗れよ」



コブラが先に乗って、手を出してくれる。


ありがと、とそっと手を差し出すと……



『わ、きゃあっ』



手を掴まれた瞬間、思いきり引っ張られた。



『ちょ、ちょっと……もっと優しく出来ないの？』


ｺﾌﾞﾗ「ア？お前がグダグダしてるからだろ」



………なんなのこのひと………(泣)


でも、手を引っ張られた反動でバランスを崩しかけると、

腰に手を回してそっと支えてくれて、ちょっとだけキュンとした。



『あ、あのー…手………』


ｺﾌﾞﾗ「まだ慣れてねぇだろ？こうしといてやる」


『え、うん……』



優しく抱き寄せられてる状態……

コブラの身体はすごくあったかくて落ち着くけど、

なんだかドキドキする。



コブラはなんでこういうの平気で出来ちゃうんだろう…

………あ、心の声が聞かれちゃう。無心無心。


どうやら私の変な考えは聞こえてないようだ。



ｺﾌﾞﾗ「？いいか？いくぞ」


「キシャァァァァ」


『わぁっ』



コブラの声に合わせて、キュベリオスがぶわりと空に舞い上がる。


程よい速度で風に乗って進み出した。


初めは高いし揺れるしで怖かったけれど、

次第に慣れてきて楽しくなる。



『すごいね……風が気持ちいい』


ｺﾌﾞﾗ「キュベリオスを甘く見ねーことだな」


『いや、見たことないけど…

キュベリオス、オニバスの町までよろしくね』


「キシャァァァァ」

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