毒竜とヒーラーは恋に落ちた【FAIRYTAIL】

11. ページ13

･




「イヒヒヒ、こいつ力弱っちぃ〜 」


「所詮強ぇのは魔力だけってワケか」


「でもこの女、イイ身体してるよなァ……」


「兄貴ィ、こいつ殺さないで遊びません？」


「ゲハハハハハハ！それもいいなァ……
おい、縄もってこい！！」


「うっす！！！」



やだ…………怖い、怖いよ………

どうしよう、何も出来ない……


身体がカタカタ震え、さらに力が抜ける。



「ちょーっとだけ眠っといてくださいねェ」



そう言われた瞬間、お腹を思いきり殴られ口から血が出てくる。


がくりとしゃがみこむと、一人の男が縄を持ってきた。


意識がどんどん朦朧としてくる。




『(誰か…………助けて………誰…か………)』




意識を失いかけた………その瞬間だった。



後方から、とてつもない爆音が響いた。




「ぐぉっ！！！！」


「うぎゃああ！！！」


「何事だ……ぐほぉっ」




不良集団の数人が吹き飛ばされ、地面に打ちつけられる。



？「オイ」



そこに現れたのは…………



？「何してやがる」



『どう…して………』




思わず涙が出てくる。




「誰だテメェ！！！」


「男に興味はねぇ、殺せ！！」




目の前にいたのは……コブラだった。




ｺﾌﾞﾗ「お前の声が聞こえたんだよ。来た理由はそれだけだ」


『……っ』



コブラの手腕が鱗のようになる。

そして思いきり不良集団の男の一人を殴り倒すと、彼らを挑発する。



ｺﾌﾞﾗ「どうした？来いよ」



「っうぉらぁぁぁ！！！」

「舐めやがってコノヤロウ！！」



男達は怒り、コブラに向かって攻撃を仕掛けるが……



ｺﾌﾞﾗ「舐めてんのはどっちだ？

お前らの動き、聞こえてるんだよ………

………毒竜の咆哮！！！！！！」



やはりコブラは毒の滅竜魔導士だった。


不良集団を一掃すると、倒れているAを抱き上げる。



ｺﾌﾞﾗ「おい、行くぞ」


『…………っ、』




……どうして、助けてくれたの……？


ぶっきらぼうなその表情の裏には、どんな思いがあるの…？


何が何だか分からないまま、私はコブラの胸の中で意識を失った。

12.→←10.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す