検索窓
今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:8,125 hit

ミシェル ページ6

そうだ、とミシェルはつぶやく。
「あたし、お父様に何も言わずに出てきちゃったんだよね」

は?
つまり、許可をもらう必要があるのか?
外に出る、ただそれだけなのに……と思っている俺に対して
「アレク、だっけ?あたしの家は、そういう決まりなの。仕方ないじゃない」
もっとも、とミシェルは続ける。
「大体、あたしは許可をもらわないで出てくる。嫌じゃない?そういう縛りとかさ」

何ともお気楽な答えだ。
いくら名家のお嬢様だといっても、こんなに楽観的な思考をしている娘を今まで俺は見たことが
ない。


少し、城下町を歩いていると
「ねぇアレク、この後どうするの?」
一応あんたが勇者なんでしょ?という目を向けてくる。

まあ確かに、事実上は勇者だけど……。
ミシェル(おまえ)ほど楽観的でもないし、強くもないし、わかるわけないだろ!
……と言おうとして、固まった。


いや……ね、いくら何でも、おかしいと思うんだよ。
何で目の前に、大量の魔物がいるんだよ!!

しかも、その群れの中には盗賊ギルドもいるし……。



ちなみにその盗賊ギルドは、この国の中で一番腕がいいと評判。
当然、兵士である俺には取り締まる義務がある。
だけど、魔物がいるから盗賊ギルドを捕まえる前に、俺がやられる。

動けずにいる俺を見てから、
「勇者さん、こっちへ!」
フェンリルが盾を持って、俺を引きずっていく。
ミシェルは、と俺が聞こうとしたその時、
「そこをどきなさい。――ビッグバンド!」

そういうと、サッと魔物の群れに向かって腕を伸ばす。
ミシェルの左腕から、まばゆく光り輝くナニカが飛び出した。
思わず目を閉じようと――構えた時に、群れの中心地で爆発が起こった。

「逃がすか!」
そのすきに、と逃げ出そうとする盗賊ギルドを、俺は走って追いかけた。
どうでもいいが、鬼ごっこではいつも逃げきれていたんだ。
今は、逃げ足(魔物と戦えないから)が得意。

そう自負している通り、多分足は兵士の中で一番早い。
当然、盗賊ギルドにも追いついた。

兵士なのか勇者なのか→←そういうもの?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (122 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
40人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 桜雪☆ , 陰月。 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花無 - 勇者弱いwキャラが濃いから区別がつけやすくてさらっと読めて面白いです (2018年8月9日 22時) (レス) id: 457e0842e1 (このIDを非表示/違反報告)
紫鈴信(プロフ) - 桜雪☆さん» ミスなんてよくあることなので気にしなくて大丈夫だと思いますよ!個性的…というか印象的ですよね笑頑張って下さい! (2018年8月1日 21時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪☆(プロフ) - 紫鈴信さん» コメントありがとうございます!って、とんでもない恥ずかしいミスですね……。個性的ですか?ならよかったです! (2018年8月1日 19時) (レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
紫鈴信(プロフ) - コメント失礼します!個性的で凄く面白いですね!あと誤字なんですが、一話?の問題は、何で俺が世界を救う旅に出る優者に選ばれたのかってこと……。ってところで勇者が優者になっていますよ!笑 (2018年7月14日 19時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪☆(プロフ) - 遠山すずかさん» コメントありがとうございます! (2018年6月5日 12時) (レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜雪☆&陰月。 x他1人 | 作成日時:2018年5月4日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。