446.1ミリの勇気とタイミング ページ23
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コンコン
小さくノックをして、静かに社会科準備室のドアを開けた
中を覗き込むと、窓の向こうを眺めながら寄り掛かる櫻井先生の背中が見えて
静かにドアを閉めてその背中に近づいた
ほらね？やっぱり
職員室じゃなくて、ここにいた
私の勘が当たったことに
無意識だけど、唇が緩んじゃってる
窓の外に吸い込まれていく白い煙は
ここで隠れてタバコを吸っている証拠
私だけが知っている秘密と、私だけが眺めている櫻井先生の背中
そんな二人きりのこの空間に、顔が緩んじゃってる
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タバコをくわえたまま、ぼんやりと煙を吐き出す
そんな櫻井先生の横顔がチラリと見えて
いつもと違う、どこか憂いた表情に反射的にドキンって心臓が鳴ってた
トントンって自分の胸を軽く叩いて、深く息を吸い込む
話しかけようとしてるだけで、こんなにもドキドキしてる
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A「せんせ？」
その背中に声をかけると、櫻井先生の背中がびくって揺れた
驚いたまま振り返った先生の表情は、何かを警戒している小動物みたい
翔「なんだ……倉持か……。びっくりしたー(笑)」
A「すみません、ノックはしたんですけど……。」
翔「あー、全然聞こえなかった。ちょっと考え事してたからさ？」
指先のタバコを慌てて灰皿に押しつけて「ナイショな？」って笑いながら片目を細めた
ウインクとも違う、イタズラっ子みたいに片目だけを細めた表情
そんな些細な仕草に、ぎゅう…って胸が締めつけられていた
好きって思える瞬間は突然やってきて
私の中で積み重なっていく
好きが増えていくのが自分で分かるぐらい、櫻井先生のひとつひとつに恋していってる
翔「どした？なんか、用か？」
A「いえ、用は……別に無いんですけど……。」
翔「俺に会いたくなったか(笑)」
冗談だと明らかに分かるその言葉
だけど、私は冗談で返すこともなく
「はい。」とだけ答えると先生の目が真ん丸に見開いた
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あれからずっと、会いたいと思っていたことも
話をしたいって思っていたことも本当
夏休みが終わった今、櫻井先生とは毎日会えるけれど
タイミングと勇気を見つけられなければ
私は先生と二人きりになることさえ出来ない
その勇気さえ振り絞れば
こんな風に二人きりになることだって、案外簡単なのかも知れない
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四葉(プロフ) - haruさん» 加奈子の横暴さね(笑)そこまでして櫻井先生と結婚したい理由が……一応ちゃんとあるんです（一応）←念押し そのネタを上手く突っ込めるかどうかは謎ですけどね(笑)横暴＝加奈子＝ジャーマネ……対決した場合、どっちが強いんだろう……(笑) (2016年5月30日 23時) (
レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - よしみなさん» 私も櫻井先生が好きです(〃艸〃)あーん！程よく控えめな櫻井先生……のはずだったんですけど、そろそろ暴走してもらわないと話が進まないので、密室で大人の恋の授業でもしてもらいたいと思いますわー(＊ﾉﾉ) (2016年5月30日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 少しでも櫻井先生に幸せな気分になって欲しいと願う倉持さんの機転なんだけどね(〃艸〃)このデータをもとにお蕎麦屋さんとかイタリアンとかデートしに行ったらいいのに！もちろんお財布は櫻井先生で(笑) (2016年5月30日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 初うさぎさん» ありがとうございます！色んな意味のドキドキを感じてもらえたらなぁ……って思ってます。もちろん恋のドキドキが一番ですけど、雅紀くんへの罪悪感のドキドキとか、イケナイコトへの好奇心のドキドキとか(〃艸〃) (2016年5月30日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ゆきさん» そうか！安定期って中絶できなくなっちゃうんだっけ？（いまいち記憶が曖昧……）妊婦だったころの記憶を手繰り寄せようとしても思い出せないたまごクラブ。三角関係でもこじれそうなのに四角になってどんだけこじれさせるのー！って自分で思い始めたpart10|ω・`) (2016年5月30日 23時) (レス) id: 6af02f719a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2016年4月11日 1時
