【あんスタ短編集】夕焼けの偶像【Valkyrie】 (ページ21)

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頑張る君へ（１）影片みかページ21

「あかん、風邪ひいてもうた……」

体温計の37.5℃という数値をみて、みかはため息をついた。朝から体にだるさを感じてたけど、まさか熱まで出してるとは思わんかった、そう思いながら、みかは保健室のベッドでだるい体を横たえていた。

こんなことしてる場合やないのに、3日後が納期の衣装づくり、せっかくお師さんに頼まれてるのに。みかは再び深いため息をついた。なんとか身体を起こそうと頑張ってみるも、やらなきゃという心と正反対に身体は言うことを聞いてくれない。

「どないしよう」

風邪をひいてしまったことよりも、彼の師である斎宮宗からの頼み事が気がかりで仕方ない様子だった。お師さんを絶対にがっかりさせたくない、無理してでもやり遂げなければ、そう思い再び身体を起こそうとしたとき、「失礼します」の声と共に保健室の扉が開いた。

「みかちゃん、気分はどう？」現れたのはこの学校の唯一の女子生徒、みかにとって馴染み深いAだった。彼女は心配そうにみかを見つめていた。

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