第92話 ページ43
試合が再開される。
下げたのは士郎くんと岩戸だ。
再開されてそうそう、中国が仕掛けてくる。
「天空隼弾！」
3人で息を合わせてシュートを止める。
まぁ、波長の合わない西蔭くんと砂木沼くんだから心配だけど……
「風神雷神ゴースト！」
「王家の盾！」
「はぁ〜！！！ドリルスマッシャー！」
心配通り、西蔭くんと砂木沼くんの息が合わず、三人の連携必殺技は失敗してしまった。
すんでのところで野坂くんが「天空隼弾」を止めてくれたから良かったけど……
どうしても砂木沼くんの技を出すタイミングが少し遅れてしまう。
連携技はなかなか上手くいかない。
ついにイライラが頂点に達した西蔭くんが怒鳴る。
「タイミングを早くしろと、何度言えば分かる！」
「焦りは何も生み出さぬ。お前も、もう少しどっしり構えたらどうだ」
二人の言い争いはベンチまで聞こえている。
「どんどん仲悪くなってませんか？」
私の方を見て坂野上くんが言う。
私は坂野上くんを安心させるためににこっと笑う。
「円堂がいるから、大丈夫だよ」
そう言うと坂野上くんは円堂の方を見る。
「どうした、二人共！」
円堂が睨み合っている二人の間に割ってはいる。
「このままやっても、上手くいくはずない」
「そうですよ…」
諦めモードの2人だけど、円堂はもちろんそうじゃない。
「上手くいかないならそれでいい」
円堂はそう言ってニカッと笑う。
「なあ、楽しくやらないか？」
楽しく………
「円堂さん、何を言って……」
「楽しくても、負けたら駄目だろう」
「いや、楽しいかどうかの方が大事だ。思い出せ、FFで明日人やAたち雷門中と戦った時のことを！」
円堂はフィールドでプレーする明日人の方を指す。
「試合には負けたが、悔しいって気持ちより、楽しかったって気持ちの方が強かったんじゃないか？それはなぜか、わかるか？」
円堂の問いに、砂木沼くんと西蔭くんが口を開く。
「仲間を信じて…」
「フィールドの上で全力を出し尽くしたから」
「その通りだ！サッカーやろうぜ、楽しくな！」
円堂の言葉に、砂木沼くんと西蔭くんは顔を見合わせて頷き合った。
そして……
「くる……！」
「天空隼弾！」
3人は必殺技を出す。
息はピッタリだ！
3つの魔人がひとつになる。
「「「ザ・アシュラ！」」」
新必殺技がリ・ハオくんのシュートを止めた。
私は坂野上くんとハイタッチする。
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神崎 奏(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！めちゃめちゃうれしいです！！ (2020年4月13日 17時) (
レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです♪ (2020年4月13日 14時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2020年4月3日 18時
