第90話 ページ41
FFIアジア予選第5試合。
«FFIアジア予選もついに最終戦！イナズマジャパンが世界への扉を開く瞬間を見ようと超満員の観客が詰めかけています！イナズマジャパンに緊急事態が発生！ここまでチームを率いてきた趙金雲監督が急病のため、この試合は久遠コーチが監督代理を務めるということです！»
「スタメンを発表する」
久遠さんが発表したメンバーは
FWがヒロトと灰崎、MFが不動くんとタツヤと野坂くんと明日人と一星くん、DFが士郎くんと岩戸と風丸そしてGKが円堂。
「ホーッホホホ！いいですね、ヒリヒリしたこの緊張感。勝った方だけが世界に行けるまさに天国と地獄マッチですよ」
中国ベンチでそう言いながら子文くんが被っていたマスクを被って皿を回している男。
声は完璧に、監督の声だった。
「おい、あれって…」
剛陣がそう言う。
「ああ。やっぱりそうだよな」
万作が眉を寄せて剛陣の言いたいことを察したかのようにそう言う。
「変装してるつもりなのか？」
「いや、ないでしょ。バレバレじゃない」
氷浦の言葉に続けて私は言う。
「あの人はこの試合からコーチに就任したチョウ・キントウンさんだそうです」
つくしちゃんがタブレットを見てそう言う。
「正体隠すつもりねえだろ、それ」
あの監督は……
雷門の私と明日人と万作と氷浦は目を合わせて頷く。
そして、岩戸と剛陣も連れて監督の所に歩いていく。
「みんな、試合前よ」
「心配しないで！話をするだけだから」
会長にそう言い、私たちはそのまま突き進む。
「あなたは趙金雲監督ですよね？」
「いやいや、人違いですよ。私は中国代表コーチのチョウ・キントウンですよ！ホーッホホホ！」
万作の問いに監督はとぼける。
もはや慣れというものなのか、私は怒ることも忘れて呆れていた。
この監督なら仕方ないなって気持ちもある。
「監督、嘘をついてまで、どうして中国代表についたんですか？」
「あなたたち、おかしなことを言うのね」
明日人の言葉に返したのは、監督ではなかった。
「彼が趙金雲だとしても、出身国である中国代表につくのは当たり前じゃないかしら」
「女の子………？」
「それじゃあ、監督は本当に俺たちの敵になったんですか？」
「ええ。前々から準備を進めていたのです」
監督のその言葉に私たちは同様の色を隠せない。
「この李子文くん改め無敵ヶ原富士丸くん改めリ・ハオくんとね」
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神崎 奏(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！めちゃめちゃうれしいです！！ (2020年4月13日 17時) (
レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです♪ (2020年4月13日 14時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2020年4月3日 18時
