第64話 ページ15
ピーッ。
「自分の心に正直に…俺がしたいのは、あの頃みたいなサッカーだ！熱くて、楽しくて、自由に戦えるサッカーだ！」
自分のプレーができるようになり、一星くんは敵を次々にかわしていく。
「あの時みたいなサッカーを、いつか絶対、光と一緒に…」
だが、DFのペッカくんが一星くんめがけて必殺技を繰り出した。
「レッドホットチリ・メテオ！」
すると、空から巨大な隕石が降ってきた。
「チャンスはやった！お前は最後の選択を誤った！」と、アンドレアスくんが言う。
隕石は爆発音と共に次々と地上に落ちてくる。
一星くんは隕石から逃げ惑う。
危ない………！！
「一星くん！！」
ドリブルをしていた一星くんは涙を流しながら、膝をついてしまった。
響き渡るような雄叫びを上げる一星くんの姿は、何かに苦しんでいるようだった。
「一星！！」
明日人が一星くんに向かって叫ぶ。
一星くんめがけて、赤く燃え上がる隕石が落ちていく。
「一星くん！！！」
隕石は一星くんに直撃した。
あまりに惨いその光景に、観客も実況も息を飲んでいる。
隕石のダメージを受けた一星くんは明日人と野坂くんの肩を借りて、ベンチへと連れて行かれた。
ピーッ。
そこで前半が終了した。
「一星君！！」
私たちは一星くんの元へと駆け寄る。
「一星くん、大丈夫？」
つくしちゃんが一星くんにタオルを伸ばすが、一星くんはそれを払いのけた。
敵は、一星くんまでターゲットにしてきた。
「光と、またサッカーがしたかっただけなのに、なんで…」
一星くんが震えたまま言う。
「誰かを傷つけるような真似までしたのに、光は…光は！」
「君は誰も傷つけていないよ。少なくとも、今日の試合ではね」
野坂くんがそう言う。
「そういうことだ」
そこには風丸と士郎くんが立っていた。
今回は2人が狙われたってことか……
「二人の怪我は、君のペースを崩すための芝居さ。君が二人を狙うように仕向け、もしラフプレーを受けたら、怪我をしたふりをするように言ってあったんだよ」
風丸と士郎くんは痛がるふりをするための特訓というものまでしていたという。
イケメンに何させてるんだよ……
そう思いながら思わず苦笑してしまう。
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神崎 奏(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！めちゃめちゃうれしいです！！ (2020年4月13日 17時) (
レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです♪ (2020年4月13日 14時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2020年4月3日 18時
