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Aside
感情のままに言いたいことを言って出てきてしまった
『言いすぎた……』
無我夢中で走ってきた為どこかも分からない
堤防で一休みすることにした
思わず叫んだ時の3人の顔
悲しい目をしてた
いつもニコニコしている近藤さんも
なかなかポーカーフェイスを崩さない総悟も
滅多に感情なんて表に出さない土方さんでさえ
悲しい顔をさせるなんて
『……サイテーだ…』
「何がだ?」
『!?』
後ろから聞こえた声はどこかしら聞いたことがある声だった
『何か御用で?』
「御用?こんなところで女1人悲しい顔をしておったら放っておけんだろ」
長い髪の毛に大きなかさをかぶっている
桂小太郎
今は
隊服着てないしいいや
桂「どうかしたのか?」
『あなたは女が刀を振るうのはおかしいと思う?』
桂「侍に男やら女やら関係ない、大切なものを守るものは皆侍だ」
大切なものを守る…
『私は努力して努力して努力しても男には負けてしまう、大事な任務も成功できない出来損ない…私はどうすればいいのでしょうか努力がまだ足りないのでしょうか』
桂「…出来ないからこその仲間ではないのか」
出来ないからこそ…
桂「自分ではできない所を仲間が補う、戦は1人では戦えん、お主はそれが足りないのでは無いのか」
私はその一言で何か突っかかっていたものが綺麗に取れた気がした
桂「仲間に頼るということはとても大事な事だぞ」
『頼る…』
「こっちの方だ!」
そんなことを考えていると後方から見慣れた制服が見えた
桂「!まずいな…お主すまぬが『大丈夫ですよ』いや、俺は大丈夫じゃなくてな」
『そこで大人しく座っててください』
『すみません』
「はい?Aさん!」
『何をしてるのですか』
「ここらで攘夷浪士、桂小太郎が目撃されまして」
『私も探してたんです、わたしの聞き込みではあちらでの目撃情報が多いのであちらに先にいって貰えますか?』
「かしこまりました!行くぞ!」
桂「お主!」
『ありがとうございました、おかげでスッキリしました、ではまた
桂小太郎さん』
桂「……あやつか、真選組の女隊士と言うのは」
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作者名:三日月 | 作成日時:2020年8月23日 0時