検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:27,425 hit

捌拾弐 ページ6

「困ります不死川様!どうか箱を手放してくださいませ!」


「鬼を連れた馬鹿隊員はソイツかいィ。一体全体どういうつもりだァ」


「申し訳ありません、胡蝶様...」



後ろの隠二人の制止の言葉に、不死川は耳を貸さない。

隠が胡蝶に謝罪すると、胡蝶がスッと立ち上がった。



「不死川さん、勝手なことをしないでください」


「鬼が何だって?坊主ゥ。鬼殺隊として、人を守るために戦えるゥ?そんなことはなァ...」



胡蝶の言葉も無視して、不死川は刀に手をかけた。



「ありえねぇんだよ馬鹿がァ!!」



不死川が自分の刀を抜き、禰豆子の入った箱を突き刺そうとした瞬間。



「なっ...!?」


「A...?」



不死川や時透だけでなく、その場にいた全員がその光景に目を見張った。

Aが自分の腕で鬼の入った箱を庇っているのだから。


不死側が咄嗟に勢いを緩めたお陰で、Aの腕は軽く斬られただけで済んだものの、

Aの腕からは血が滴り、庭の砂利を赤く染める。


Aはその透明な瞳で、真っ直ぐ不死川を見据えた。



『この二人をどう処分するかは、お館様が決めること。

 ちゃんとした裁判もせず判決も下されていない状況で勝手に殺していいと思ってるの?』


「ごちゃごちゃ煩ェんだよ!鬼なんざ庇う馬鹿は引っ込んでろ!」


『っ!?』


「A!」



不死川は額に青筋を浮かべ、Aを蹴り飛ばした。

他の柱達の元まで飛ばされたAは、咳込みながら立ち上がる。


自分の大切な妹を庇ってくれたAのそんな姿を見て、

竈門は心の底から怒りが込み上げてきた。


竈門は立ち上がると、不死川に向かって走り出した。



「俺の妹と恩人を傷付ける奴は、柱だろうが何だろうが許さない!!」


「やめろ!!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!」



その言葉で、不死川は一瞬怯んだ。

それを見逃さず、竈門は持ち前の石頭で不死川に頭突きをかました。


竈門は箱の前に跪き、不死川に言い放つ。



「善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないなら、柱なんてやめてしまえ!」



その言葉に再び怒りの色を表した不死川。



「お館様の御成です」



しかし、その言葉で二人の対立は止まった。

新作のお知らせ→←捌拾壱



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

桜餅(プロフ) - 織葉さん» ありがとうこざいます!作るの遅くなって申し訳ありません... (2020年2月16日 11時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
織葉(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください。応援しています!! (2020年2月15日 22時) (レス) id: f370ea2008 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2020年2月15日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。