桜舞う、儚き恋２ (ページ5)

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第32話ページ5

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夕方になってやっと帰ってくれた。

家族にも顔を見せてくれないんだと事情を説明したら逆に慰められて…
何か変な時間を過ごしたなぁなんて思っているとAの部屋の前を通り過ぎた時だった。

貴女「待って」

久々にAの声を聞いた。

アシュラ「え？」

思わず立ち止まると襖越しにAが言った。

貴女「アシュラ…だよね」

俺は嬉しくなって「A！？」と大声で言うがAは「静かに」と厳しく言った。

貴女「このまま襖越しに話したい」

そう言うAに俺は、「顔は見せられないのか？」と心配でそう聞く。

貴女「近々二人に顔を見せる…それより、ごめんなさい…迷惑かけてしまって」

迷惑って言うのがあの男の事だろうとわかって「いやいいんだ」と言う。

襖に手を当ててこの先にAがいると思うとどうしてか凄く幸せな気持ちになれた。

貴女「そう…なら良かった」

久々に聞くAの声に心が安らぐ…にしてももうすぐ顔を見せるってどう言う意味かわからず聞いた。

アシュラ「近々顔をみせるってどう言う事だ？
それより体は大丈夫なのか？」

今まで話したい事が沢山ある、Aとやりたい事が沢山ある…なのにどうして俺達を避けたのか…

貴女「…体は大丈夫、その時になったらまた話そう

それじゃまた」

そう言ってAは部屋の奥へ行ってしまった。

その時っていつの事なのだろう…

しかしそれを知るのはそれから間も無い頃だった。