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episode17 ページ19

まふまふside

ソーダを買い終わって、Aちゃんのところに戻ると、変な奴が彼女を睨みつけていた。

とっさに後ろから彼女を抱き寄せて男から離して

「俺の彼女に何してるんですか」

と言う。

Aちゃんも不快そうだったし、強引なナンパかなにかか。俺の彼女に手を出そうとするとかありえないから。

そう思っていると、

「あ?そいつが誘ってきたから____」

なんてふざけた事を言うそいつ。

Aちゃんがそんなことする訳ないだろ!

と僕が叫ぶより早く、

「ふざけんな、お前なんか誰が誘うか!お前なんかより私の彼氏の方が何百万倍もいいわ!」

とAちゃんが叫んだ。

それは、彼女がガチギレしている時の声で、僕の事をそんなに好きでいてくれてるんだとこんな時なのに少し嬉しくなった。

「行こう」

と言う彼女に

「うん」

と返して、彼女を庇うようにピッタリと寄り添って歩き出す。

怒りがおさまってくると、早く助けに入れなかったのが申し訳なくなって謝る。

「…遅くなってごめん」

「いいよ全然」

と言いながらソーダを飲んでいた彼女は、

「真冬くん、そっちも1口ちょうだい」

と僕のりんごソーダを美味しそうに飲んでいる。

そして、

「ほんっとムカつくなぁ、あのナンパ野郎。豆腐の角に頭ぶつければいいんだよ」

とボソッと言った。

「そうだね」

と返して、何となく手を繋ぎたくなったから恋人つなぎをする。

少し、彼女の手首が赤いような気がして、

「アイツにどこか触られたりしなかった?」

と聞くと、

「んー、手首握られただけ。でもあざになりそう。乙女の柔肌をなんだと思ってるんだろう」

と言う。僕以外の男がAちゃんの手首を握ったなんて。

彼女が手首を握られたことを忘れるように、手首にキスをする。

「消毒」

と笑いかけて、彼女が何か言いかけるより早く花火が上がる。

「あっ、始まった!」

と指を指すと、花火の音にかき消されそうになりながらも、Aちゃんが僕の顔を見て、

「好きだなぁ」

と言う声が。大きい声で言って欲しくて、

「何ー?」

と言えば、

「綺麗だなって!」

と違うことを言われる。

「僕だって好きだよ…」

と呟いた声は、花火の音にかき消されて。

「何ー?」

と聞かれて、なんだか照れくさくなって

「花火綺麗だねって!」

と声をはりあげた。

うちに帰るまで、何となく不安でずっとAちゃんの手を握っていた。

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櫻子(プロフ) - もつにゃさん» ありがとうございます!色々あって土日にしか更新できていないのですが、更新も頑張りますね! (2020年7月23日 7時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
もつにゃ(プロフ) - うわ、めっちゃ神作品ですね...!更新頑張ってください! (2020年7月23日 0時) (レス) id: 078eae7c90 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 外し忘れてました!ごめんなさい、すぐ外します! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてつ(プロフ) - オリジナルフラグがはずれていません。二次創作物の場合は外さないと違反になり、最悪の場合作品が消されてしまいます>_<そうならない為にも外される事をお勧めします。 (2020年3月12日 14時) (レス) id: f3105f5f12 (このIDを非表示/違反報告)
氷雪(プロフ) - 続編おめでとうございます!この作品大好きです!これからも更新頑張ってください! (2020年3月12日 12時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻子 | 作者ホームページ:http://mmm:wako  
作成日時:2020年3月12日 12時

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