episode16 ページ18
と、後ろから急に抱きしめられ、
｢俺の彼女に何してるんですか｣
といつもより低い、怒っている時の真冬くんの声が。
｢あ？そいつが誘ってきたから＿＿＿＿｣
なんてナンパ野郎がふざけた事を言う。
私の中で何かがプチンと音を立てて切れ、
｢ふざけんな、お前なんか誰が誘うか！お前なんかより私の彼氏の方が何百万倍もいいわ！｣
と叫び、
｢行こう｣
と真冬くんに言う。
｢うん｣
と真冬くんも私を庇うようにたって、2人で会場まで向かう。
｢…遅くなってごめん｣
｢いいよ、全然｣
真冬くん、かっこよかったなぁなんて思いながら、真冬くんが買ってきてくれたソーダを飲んで、真冬くんのも1口もらう。
｢ほんっとムカつくなぁ、あのナンパ野郎。豆腐の角に頭ぶつければいいんだよ｣
なんて漏らすと、
｢そうだね｣
と真冬くんは返して、するりと私の指に指を絡ませてきた。恋人つなぎは、何度しても少し照れくさい。
そう思っていると
｢アイツにどこか触られたりしなかった？｣
と聞かれる。
｢んー、手首握られただけ。でもあざになりそう。乙女の柔肌をなんだと思ってるんだろう｣
と言うと、手首にチュッと音を立ててキスをされる。
私がびっくりして固まっていると、
｢消毒｣
なんて、彼は妖艶に笑って見せた。
私が赤くなるよりも早く、ドーンと音を立てて花火が打ち上がる。
｢あっ、始まった！｣
なんてソーダを持っている方の手の指で花火をさして無邪気に笑う真冬くんが可愛くて。
｢好きだなぁ｣
つぶやいた言葉は花火にかき消される。
｢何ー？｣
と聞く真冬くんに
｢綺麗だなって！｣
もう一度言うのは少し恥ずかしくて、そう嘘を吐いた。
真冬くんが、ボソリと何かをつぶやいて、私が、
｢何ー？｣
と聞いたら、
｢花火綺麗だねって！｣
と声を張り上げて言われた。
結局それから、家に帰るまでも、手を繋いだままだったのが嬉しかったのは誰にも言わない。
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櫻子(プロフ) - もつにゃさん» ありがとうございます！色々あって土日にしか更新できていないのですが、更新も頑張りますね！ (2020年7月23日 7時) (
レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
もつにゃ(プロフ) - うわ、めっちゃ神作品ですね...！更新頑張ってください！ (2020年7月23日 0時) (レス) id: 078eae7c90 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 外し忘れてました！ごめんなさい、すぐ外します！ (2020年3月12日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてつ(プロフ) - オリジナルフラグがはずれていません。二次創作物の場合は外さないと違反になり、最悪の場合作品が消されてしまいます>_<そうならない為にも外される事をお勧めします。 (2020年3月12日 14時) (レス) id: f3105f5f12 (このIDを非表示/違反報告)
氷雪(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年3月12日 12時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻子 | 作者ホームページ：http://mmm:wako
作成日時：2020年3月12日 12時
