拾捌ノ怪 花子さんの所有物!? ページ20
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思いっきりぶつけた額を押さえながら起き上がると、目の前にふわりと花子さんが飛んで来た。
首にかかった謎の数珠がジャラジャラと音を立てる。
「いったぁ…ちょっと花子さん!?この数珠何!?てか今何て…」
「え?“おすわり”だけど?」
「ちょ、あだァア!!?」
「A!?」
再び私は床とこんにちはした。
この謎の数珠は、何故か花子さんの“おすわり”と言う言葉に反応し、上から重りを乗せているかの様な重力が私を襲って地面に叩き付けるのだ。
いやマジ何なのこの数珠!!
犯人は花子さんってわかってんだからね!?
何で“おすわり”に反応する訳!?めっさ痛いんだぞこれ!地面にヒビ入るんじゃね?くらい!
それに何故か何してもどーしても外れないし!!
呪い?呪われてるのこれ。
心配して駆け寄って来る寧々。
そして痛みに悶える私を見て、にまにまと笑みを溢す花子さん。
可哀想な私。
「ちょっと花子さん!Aのこの数珠みたいなのは何なの!」
「ヒモリが俺の所有物になった時から付けようと思ってたんだよネー。でも前に見つからなくて、頑張って探したんだヨ?」
その言葉に私はハッとした。
確かに前に花子さんは何かを探していたが、すぐにそれが見つからず後で探そうと言っていた。
だが、まさかそれが、この数珠だったとは。
「その数珠は、言霊の念珠って言って昔の巫女が作った代物らしいよ。で、何故か“おすわり”って…」
「まっ、てぶへ!!」
「わっ!また!?」
「あ。ゴメン〜、今のはワザとじゃないヨ?んでね、その言葉が魂鎮めの言霊に定められてるって訳」
しゅぅう…と煙を立てながら、もう三度目となる床に私はめり込んでいた。
私の顔面、変形してない?
大丈夫だよね?
ちゃんと鼻ある?
“おすわり”って言われるだけでこれって…昔の巫女さんなんてもんを作ってくれたんだよ…なんてもん付けたんだよ…。クソ痛え。
ぐぐっと私はうつ伏せのまま、腕で上半身だけ起こす。
すると、突然ぐんっとその念珠を引っ張り上げられ、流れで花子さんを下から見上げる体勢になった。
同時に目の前に現れる悪魔の笑み。
「これで正真正銘、ヒモリは俺の所有物だ。
_______逃げれるなんて、思わないコト♡」
「…〜〜ッんの、変態怪異…ッ!!」
こうして私は
黄昏時、茜の斜陽が差す教室で
変態悪魔怪異の所有物(?)となってしまった
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なな(プロフ) - こういう話大好き!!続き楽しみにしてます! (10月24日 15時) (レス) @page30 id: fe31627149 (このIDを非表示/違反報告)
chisa - キメツ学園と地縛少年花子くんのコラボ、面白かったです。更新楽しみにしてます!これからも頑張ってください応援してます! (2022年10月10日 15時) (レス) @page31 id: c8930b3d1a (このIDを非表示/違反報告)
ふわにゃん - とっても面白いです!続き楽しみにしていますね! (2020年7月28日 19時) (レス) id: 0abe5ea8a5 (このIDを非表示/違反報告)
水無月梅雨 - 犬夜叉要素があって、ものすごく笑いました!これからも頑張ってください!!! (2020年7月5日 12時) (レス) id: 82fc76c663 (このIDを非表示/違反報告)
雨ノ宮紗綾 - 犬夜叉の要素があったりしてめちゃくちゃ面白かったです!更新楽しみにしてます!!! (2020年7月2日 21時) (レス) id: 83427b663d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2020年3月27日 14時