【男主】新任教師は魔法が使えない【twst×鬼滅の刃】

教師な俺とチンアナゴ ページ20

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今の俺には彼を治せる術がない。かと言ってここに放置しておく事も出来ない。さて一体どうしたものか、と考えた矢先にビビッとある一つの答えが頭の中で導き出された。

それは、彼は双子でもう一人の片割れが存在すると言う事。

きっとそのもう一人なら、今現在進行形で不貞腐れて不機嫌でやたらと図体のデカい口の悪いクソ餓鬼を治す術を知っている筈だ。そこにこの餓鬼を連れて行けば俺の任務は遂行された事になるのでは？
彼らの組分けされた寮は、オクタヴィネル寮だった筈。


そうと決まれば…後は行動あるのみ、だな。




『ねえ、君って確かオクタヴィネル寮になった子だよね？』

「…だから、何？」

『このままここに居ると風邪を引いてしまうし、僕が君の寮まで送ってあげるよ。
最初は保健室も考えたんだけど、入学早々保健室で世話になるのも嫌でしょ？
それに寮なら君を治せる子がいるかもしれないしね』

「……」




にこっと笑みを浮かべて彼にそう提案すると、彼は何故か、「えぇ…？」と言いたげに嘘だろみたいな実に俺にとってかなり不愉快な顔をした。


は？何その顔。すんげえ嫌なんだけど。

何、お前を俺が直々に寮まで送ってやるっつーのに、何その顔。どう言う感情？え？何、ムカつく。態々人がさ？入学早々に保健室で世話になるとか一生の恥になるんじゃねーの？と思って保健室には寄らずに寮に直行してあげようと思ったのにさ？人の気遣いをさ、仇にする気か？ん？？
それとも何か？明日誰かに見つかって醜態を晒したい訳？ん？？Mなの？Mなのかお前は。


口が引き攣るのを感じながら、もうこいつを無視して寮に連れて行ってやろうかと思っていたら、彼が「だってさぁ」と口を開いた。




「送る…って、センセーが？

そんな細いチンアナゴみてえな体してんのに、オレの事マジで運べんのぉ？」


『』




ブチッッと俺の頭の中で、何かが切れる音がした。
それはもう、盛大に。


こんの…ッックソ餓鬼が！！

はあァ？マジでナメんなよコラああ"ァア？？
こちとら何年鬼殺隊で働いて来たと思ってんだ。カナエとしのぶを守る為に俺がどんだけ苦労して鍛えて来たと思ってんだ。ただのオタクで一般人だった俺がどれだけ必死になってたと思ってんだ。
あとチンアナゴってなんだよ。どんな表現だよ。そりゃ細いさ、胡蝶家だもの。そりゃ筋肉なさそうに見えるだろーよ、モヤシみてえだろーよ。

けどな、


あんま見た目で判断してっと、痛い目見んぞ。






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