マギ~風鈴鳴らすその日まで~ (ページ7)

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第六夜ページ7

アドリアside

隊商(キャラバン)の行く先を決めているようだ。

ウチとアラジンは別になる為此処でお別れとなる。

ライラは、ウチがお世話になった頃から居て、行路を決めている。

アラジン「やぁ、君は何て言うんだい？」

『アラジン、ラクダは喋らないよ。』

アラジン「でも、何となく会話は出来るんだ！見てて！…君は！名前…あるのかい？ほら。」

その行動は、まるで子供の頃の興味津々だったソロモンにそっくり。

『ふふ、この子は“ライダラフ”って言うのよ。』

アラジン「へぇー、ライダラフくんって言うのかい？……アドリアさんはどうして…」

『アドリア……そう呼んでくれるといいけどな。…アラジン。』

アラジン「…分かったよ、アドリア。」

…昔にも、こんな事があったな…。

助け出して貰って数日後。
ソロモンが敬語ばかりのウチに無くせと命令してきた。
そして、ソロモン、アドリアと呼ぶ仲になれたの。
あの時の御恩は今でも忘れない。

だからこそ、アラジンを守る為…嘗ての仲間に、例え刃を向ける事になっても！負けない。

サアサ「ライラは道に詳しくて、いつも私達の道案内をしてくれてるのよ。」

アラジン「へぇ〜…スゴイんだね〜…。」

『ライラは本当に凄い人だよ。』

①「でも、4番路より3番路の方が近道だなァ…」

②「盗賊団のアジトなんてないかもしれないし……」

ライラ「駄目だ！！」

突然、ライラにしては珍しく声を荒げた。
一同は突然の事で驚きを隠せない。

ライラは、俯いたままだ。すると……

1「よぉ、」
2「ライラ！」

ライラ「っ！あんた達は…！」

ライラはさっきの真剣な表情から一転、青ざめ絶望した表情で後ろの奴らを見た。

見た目で何となく察する事が出来る…盗賊だ。

2「ライラだよな？」
1「生きてたのか。」

2「デカくなったなぁ！」
1「今は何処の団に入ってんだ？」

アラジン「誰だい？あのモジャモジャのおじさん達……？」

『ダメ、アラジン。』

咄嗟に口を抑えながら言葉を続ける。

『あれは見るからに盗賊よ。…でも、なんでライラと…？』

ウチらだけじゃない。
ほかの隊商(キャラバン)のメンバーも噂を立て始めた。

そして、衝撃の一言が…。

2「コイツも盗賊なんだよ！」