第二九夜 ページ30
アリババside
『アラジン、アリババ!』
嬉しそうな声が背後から聞こえて振り向いた。優しく抱き締めるアドリアにドキッと胸が脈打ったが……あ、そうか!アドリアが女の子だからだな!
俺、女子から持てないし…何故か不運でしかない…だから、脈打ったんだ!!
アラジン「アドリア、良かった…無事で。」
『アラジンこそ…良かった。あのまま起きなければ、ウチはどうしようかと…』
アリババ「とにかく、これで揃ったな!早く行こうぜ!!」
先に進む途中アラジンが扉の向こう…つまり俺達が今居る場所の名前を教えてくれた。
”
なんて会話をしながら歩いてたら真ん中のデカイ塔に辿り着いた。
扉を開け中へ入ると……宝物庫ってより、物置きみたいな…金属器は無く、ただただ石で出来たガラクタの様に見える…此処は宝物庫じゃねぇのか。
アドリアの方を見ると壁に寄りかかって優しい眼差しで俺達を見ていた。
アリババ「アラジン、アドリア!他の場所当たろうぜ!」
踵を翻した時だった。
ゴルタスと呼ばれていた頑丈な巨体がボロボロで立っていた!!
アリババ「わぁぁぁ!!ち、畜生、テメェやる気か!?」
俺は咄嗟に剣を抜いたが、アラジンに静止させられた。
アラジン「待って、アリババくん!この人もう…」
そのままそいつは床に倒れ込んだ。そして解っちまった…こいつの背中の刺し傷…間違いねぇ。
俺は辺りに警戒を向けた…黒い影がアラジンに迫っていた!
アリババ「アラジン!!」
アラジンは飛ばされ、そこに現れたのは……領主だった。俺は言った…”愚民も領主も此処まで来たら関係ねーよ!まずはアラジンの笛返せよ!話しはそれからだ!“と。
そしたら領主は何かに取り憑かれたようにブツブツと言ってた…どうもさっき迄の威勢の良さが無くなり様子が変だ。
アラジンの位置を確認するとアドリアと共に居た。が、モルジアナと呼ばれる女の子がもの凄いスピードでアラジンとアドリアの方向へ向かってしまった。
行かせるかよ!なんて思ったけど、領主は分断させたかったのか…それとも俺が狙いだったのか足の向きを阻止させられた。
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★中2病★ - 面白いです!最近更新する人少いので嬉しいです!更新待ってます! (2020年9月16日 15時) (レス) id: 11099bdacf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜姫 | 作成日時:2020年6月8日 17時