第十六夜 ページ17
アリババside
アイツが出したソレは俺にはすぐに分かった。
間違いねぇ。
“ジンの金属器”だ!!
アラジン「…ねぇ、この世界のみんなはウーゴくんが怖いのかい?」
『えっと……ま、そんなところ。珍しいから見たことなくて驚いてる…が正しいのかな?』
アラジン「ふーん、そうなんだ。ウーゴくんは何もしない優しい
『だから、無闇に出したりしちゃ駄目なんだから…それは友達として約束して!』
アラジン「………分かったよ。」
まさか、こんなチャンスに巡り合うとは…!
なんとしても俺の目的の為に、まずはコイツを味方に付けてみせるぜ!!
夕刻、陽が傾く夕暮れの道を俺は走らせた。
【オアシス都市 チーシャン】
アラジン「いやー、助かったよ!お兄さんが泊めてくれるなんて!アハハ!」
アリババ「当たり前だろ〜!命を掛けて同じ敵と戦ったんだ、もてなさせてくれよー!もう友達だろ、アラジン!」
アラジン「……うん!」
『嬉しそう……だけど、ウチの存在忘れてない?』
俺はアラジンとそのお供を家へと上がらせた。
アラジン「僕、友達のお家って初めてだよ!」
アリババ「そうか!」
『ふーん、シンプルな部屋なんだ…』
アリババ「言っとくけどな、お前はおまけなんだから…そこ、弁えろよ…!」
『小声で言わなくても分かるわよ、このお馬鹿。アラジンが嬉しそうだから何も手出ししないわよ。』
……やっぱり、餓鬼には見えない…。
アリババ「まぁ、座れよ!お茶でも淹れっからよ!」
アラジン「ありがとう!」
『お構いなく。』
アリババ「今買ってきた林檎も切ってやるからな?」
アラジン「わぁ、美味しそうだねぇ!……ウーゴくんも食べるかい?」
『アラジン、ウーゴは顔がないから食べられないよ。』
…切り出すタイミングは…今だな!もてなしたし!!
アリババ「ところでよー、俺聞きてぇ事があるんだけどさー……。」
アラジン「何だい?」
アリババ「その笛って………何?」
俺はアラジンと呼ばれてる奴に顔を近付けた。
そいつは、ちょっと怯えた…固まった表情してやがった。
アラジン「こ…これかい…?只の笛だけど……」
アリババ「中身だよ中身!なんかドパーッと出てきたじゃねーか!」
アラジン「あ、あぁ、ウーゴくんの事かい?…彼は僕の友達さ!まぁ、お兄さん達は“ジン”って呼んでるみたいだけどね…」
やっぱりな!!
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★中2病★ - 面白いです!最近更新する人少いので嬉しいです!更新待ってます! (2020年9月16日 15時) (レス) id: 11099bdacf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜姫 | 作成日時:2020年6月8日 17時