閉じ込められた？！第二幕【RKRN】

接吻しないと出られない部屋 土井＋諸泉 ページ4

リクありがとうございます


「土井半助！Aを離せ！」


「それは無理な願いだね」


私は土井先生に抱きしめられていた。尊奈門さんの声が後ろからするけど表情は全く分からない。私の視界に入るのは土井先生の黒い忍装束だけ。ちょっとだけ火薬の匂いがする。火薬は嫌いじゃない。火薬委員会の手伝いをする私からしてみれば、この匂いは落ち着くのだ。


スンスンと匂いを嗅いでいれば、頭上からコラという優しい声が降る。思わず見上げれば、困ったような土井先生の顔がそこにはあった。


「目の前でイチャつくなー！！」


思わず尊奈門さんを見れば、プリプリと怒っている。二人きりの時は歳上という事もあって大人っぽく感じるけど、土井先生が絡むとどこか子供っぽい。私と目が合った尊奈門さんは、ピシリと固まると恥ずかしそうに逸らした。


尊奈門さん、そう声を掛けようとした言葉は口から紡がれる事はなかった。土井先生によって唇を塞がれ息が吸えなくなる。だが土井先生はそれ以上する事なく身を引いた。


「…私の前で他の男の名を呼ばないで欲しいと、前も言ったよね？」


耳元で囁かれ以前の出来事を思い出す。途端に顔が赤くなった私を土井先生は笑いながら頭を撫でてくれた。


「土井半助！！これ以上Aに手をだすな！！」


勢いよく突進してきた尊奈門さんを避けた土井先生。澄まし顔の土井先生だったが、すぐに我に返って私に腕を伸ばしてきた。尊奈門さんは慌てて止まろうとしたが、勢いは止まらない。


＿＿本当は私が避ければ良かったのだが、以前の出来事に浸っていた私はそんな事に気が付かなかった。ムニュ、という感触がしてから遅れて状況に気付く。


尊奈門さんと接吻してる。そう気付いた矢先に、尊奈門さんはバッと後ろに下がって私から離れた。


「あ……A、すまない…」


冷や汗が止まらない尊奈門さんと背後から感じる殺気。尊奈門さんと顔を見合わせて二人で土井先生を見れば、とても怖い顔がそこにはあった。


「お、落ち着いてください土井先生…！」


「わ、私はこれ以上の事もしたし、Aに膝枕をしてもらったり一晩共にした事もある！！」


「なんで余分な事言うんですかっ！！」


「＿＿A、今の話」


ガッチリと腕を掴まれ体が固まる。巻き添いと言わんばかりに尊奈門さんの腕を掴もうとしたが躱された。



「詳しく聞かせてもらおうか」



この後一時間説教された。尊奈門さん、次あったら許さないからね！！

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