２人の時間は交わらない【朔間零】【完】

救世主探し ページ4

私は三年生のクラスに適当に入った
そして２−Bの時同様、ゆっくり口調でハイスピードの教卓叩き




こうすれば





瀬)ちょっとぉ！朝からうるさいんだけどぉ！




蓮)おい霜月、何のつもりだ貴様！






絶対食いつく



A)何のつもり〜って、宿題みせて〜って




蓮)甘えるな、貴様は「プロデューサー」だろう。計画性をもってやれ！








んー朝から敬がうるさいー…いーくんは睨むばかりで何も言ってくれない






…こうなったら自分のクラスで呼びかけるしかないな



ハァっとため息をついてトボトボ帰ろうとすると、ふふっと誰かが笑った




祥)僕が教えてあげようか？見せてあげることはできないけど。それくらいならいいんじゃないかな





A)えーちさすが〜！やるー。予定より手間だけどできないよりはいいー





私はえーちの机に宿題を置いて、近くの席から椅子を借りてきてさっそく取り掛かる
えーちの説明はわかりやすくて、どんどんプリントが解答で黒く染まっていく








祥)うん、時間内に解けたね。見たところ全問正解だ





A)わーい、えーちありがとう〜。お礼するー




祥)じゃあこのクッキーを頬張ってくれる？





A)？それがお礼？





祥)うん






ニコニコしながらクッキーを渡してくるので、パクッと食べる
うん、おいしい…




一つ食べ終わるとえーちはまた一枚渡してくる。それを手に取ってサクッと音を立て食べる





カシャカシャっとなんかシャッター音がしたけど、私はこっちのが大事なので気にしなかった




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





祥)瀬名君、たまらず撮ってたね





瀬)リスみたいだったからね。フフ、コレクション追加かな






３−Bの霜月がクラスを出て行ったあと、天祥院は瀬名を見て笑っていた
瀬名はというと手元の作業に集中しながら声だけの返答
そんな姿を見て、蓮巳はため息をついた




彼女と入れ違いをして登校してきた羽風薫はうらやましそうに瀬名の手に収まる一眼レフを見た






羽)いいなぁ〜クッキーをもきゅもきゅしてるAちゃんとか、生で見たかった
…泉君それちょうだい？




瀬)いつもなら断るけど…ゆうくんじゃないし、安価であげるよ




蓮)金とるのか

そして自分のクラスへ→←２−Bへ押しかけ

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