deep insaide ページ36
「やっと終わったっぽいな。」
「リーダーもそう思う？
ねえ、ニノ聞いてよ。」
「私が？」
「「うん。」」
「仕方ないですね・・・。
おーい！
ちょっとそこのお二人さーん！
終わりましたかー？」
本当はもう少し絡まりあっていたいけど。
「ああ。」「う、うん///」
これ以上待たせるのは悪いもんな。
「じゃあいっしょに行きましょうか。」
「行こう行こう！」
「行こうぜ行こうぜ！」
３人がオレンジ色の空を
どんどんどんどん上昇していく。
俺たちも見つめあい手を取り合って空へ。
と思ったら。
「待って。行くってどこへ？」
雅紀がストップをかけてきた。
「そりゃ天界ってとこだろ。」
なんだろう？
この世界に未練があるのか？
「まだタンタンメン食ってないじゃん。
食ってから行こう。」
おおいっ！タンタンメンかよっww
「はははははっ！そうしよっか。」
俺たちは天界への道なんてわからないのに
３人に続かず砂利を歩き出す。
「昔さー、
ここでしょーちゃんに
落とし穴に落とされたよね。」
「あ、未だに根に持ってる？
だよな。
想像以上にひどい落とし穴で
俺もびっくりしたもん。
マジで悪いことしたと思ってるよ。
本当にごめん。」
「くふっ。でもさ、
おれにとってはいい思い出だよ。
しょぼい花火も
砂まみれになってから食べたタンタンメンもさ。
全部全部
しょーちゃんとの大切な思い出なんだ。」
嘘だろっ！
あの時のことを
そんな風に言ってくれちゃうの？！
やーべえーーー。
また感動ーーーーー。
この気持ち、どうしてくれよう。
「雅紀。どうしよう。
キスしていい？」
「ひゃははっ。しょーちゃんっ。」
「はい。」
「そんな時はさ、こうだよっ。」
「っっ！！」
可愛くて男前な雅紀に引き寄せられて
また唇を重ねる。
戻って来た３人が
上空で再びハートを描いてるなんて知らずにさ。
俺たちは長い長いキスをしたんだ。
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作者名：わか
| 作成日時：2022年9月30日 9時
