deep insaide ページ33
「雅紀っ！
雅紀ーーっ！
聞こえるかーーっ？！」
どうか雅紀に届いてくれ。
そして俺と一緒にやり直そう。
嘘に染まった人生とやらをさ。
「俺はっ・・！
おまえのことがっ・・！
雅紀のことがっ・・！
ずーっとずっと好きだったんだっ！！
今まで言えなくてごめんっ！
まさか雅紀も同じ気持ちだって思わなかったからっ！
雅紀っ！
好きだっ！
愛してるっ！
お願いだからっ！
お願いだからっ！
戻って来てくれーーーーーーっ！！」
どうか間に合いますように。
どうか俺の想いが雅紀に届きますように。
地球の裏側まで届くように
地面に向かって叫んだ想いは。
「翔くんっ！奇跡が起こったよ！！」
雅紀に届いてくれたんだ！
「やった！！」
松潤が見上げてるのは俺の頭上。
砂利を握りしめたまま拳を突き上げて
首が折れそうな程空を見上げれば。
確かにそこに雅紀がいた。
だがな。
奇跡なんかじゃねえ。
「おまえら・・・。
っざけんなよっ！！」
空に浮かんでるのは雅紀だけじゃない。
雅紀の口をニノが両手で塞いでやがる。
「何が罪を償うだよ！
ここにいるじゃねえか！」
「ええ。
天界の住人が罪を償うなんてことはないので。
それにね、
我々は直接的なことは一切言ってないですから。
一を聞いて十を知る、
聡明な翔ちゃんのおかげで事がうまく運びました。」
「平然と言いやがってふざけんなよニノっ！
おふざけでやっていいことと悪いことがあるだろ！」
「全然ふざけてませんよ。
これだけ大掛かりな芝居を打って
やっとなんだもん、あなたたち。
ギリギリよ、ギリギリ。」
「ギリギリ・・？」
「そう。期限まであと１時間ってとこ。」
「っ！！」
「おかげで相葉さんが救われました。
ほら、翔ちゃんのところに行きなさいな。」
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作者名：わか
| 作成日時：2022年9月30日 9時
