deep insaide ページ32
雅紀も自分の魂が消えてもいいと思うほどに
俺のことを想ってくれてたってこと？
俺といっしょで
冗談ぽく気持ちを口にすることで
心を軽くしてた？
さっきみたいに軽い感じで「大好き」ってさ、
雅紀の口から何回聞いたことか・・・。
なんでだよ・・・。
なんでこうなってからわかるんだよ・・・。
わかってたらいくらでも言えたのに・・・・。
好きだ、ってさ・・・・・。
「雅紀っ･･･ｯｸ･･ｳｳｳ・・・・。」
俺がちゃんと告白してれば
雅紀は天界へ行けたんだよな・・・。
どうしよう・・・。
俺のせいで
徳の塊みたいな雅紀の魂が消えちまった・・・。
俺なんかを好きになったばっかりに・・・・・。
「雅紀っ・・。
ごめんっ・・・。
ｳｯ・・・ｳｳｳｯ・・・・・。」
足の力が抜けて崩れ落ちる俺を支えながら
耳元でそっと囁いてきた智くん。
『しょーくん。
これは言っちゃいけないことなんだけどさ。
今ならまだその辺りに魂がさまよってるかもしれないよ。』
その言葉にパッと顔を上げる。
智くんは罰せられる覚悟で
一縷の望みを与えてくれたんだ。
「智くんっ！ありがとう！！」
呼び戻すことができれば。
俺たちはやり直すことができるかもしれない！
「神様どうかっ！
俺たちにもう一度チャンスを与えてください！
お願いしますっ！
どうか雅紀をっ！
雅紀を戻してくださいっ！！」
土下座でも何でもしてやる！
雅紀を戻してもらえるならば！
「しょーくんっ！
シーっだよ！
神様に聞こえる前にこっそり戻ってもらうんだよ！」
「ああっ！」
そうか。
神様に聞こえたら智くんが罰せられちまうんだ。
「ご、ごめん！」
「それにさ、
それじゃ相葉ちゃんに
しょーくんの気持ちが届かないよ。
だから聞こえないのかも。」
なるほど！
神様じゃなくて雅紀に届けないとダメなんだ。
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作者名：わか
| 作成日時：2022年9月30日 9時
