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12話 ページ13





『やっぱり、私…中也さんのもとに戻ります!!

下ろしてください!』




「生憎私は途中下車は受け付けない主義だ。」




そんな主義なんかあるわけない…



両腕をなにかで固定されて動けない。逃げ出したいと思った自分に後悔が攻め立てた


「ほら、君は無防備だから



こうやって呆気なく私に生死を握られているじゃないか

情は通用しない、これが私達の生きている世界だ。」





私達のセカイ?これが…?



『ッ…、なんでッ…私だって好きでこの世界に入ったわけじゃ…!?んぐッ…。」



何かを口に突っ込まれ、冷たいものが火照った口内をひんやりと冷やした。


これは…拳銃だ。




「はぁ、言い訳は聞きたくなくてねぇ。


黙ってくれないかい?」




あの、愉快な声音は冷たい声音に変わり私の全てが凍ったような感覚だった。


空調の効いた車内は快適だったはずなのに極寒の地にいるようだ。




固まった私を見てフッと微笑み、赤子をあやすような手つきで私を抱きしめた。「そう、いい子だ。」と呟き私の髪を指に絡め梳いた。


私は逆らうこともなくただ人形のように好き放題されるがままだった。



私が泣きそうなのを堪え、車に揺られているその時だった。




前方から激しい銃声が響き次は右と左の窓が銃弾で割れ激しく飛び散った。


私は太宰さんの外套の中に包まれ腕を少し切っただけで済んだ。

だけど、ピリッと痛みが遅い顔を顰めた。






「おー、随分と怒っているねぇ…中也。」








中也?




『中原…さん?』



振り向くと帽子を深く被り弾の入っていない拳銃を放り捨てる中原さんがいた。




「糞太宰…Aを返しやがれッ!」



中原さんが歩く度地面にヒビが入り、パキパキとガラスが割る音がした。




「ん〜、無理だね。






私もAちゃんが欲しくなったのだよ。

だから、奪うね。





______中也が、奪えていないもの。」




そう言って、私の頬に手を添え



顔を近づけた_____。

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猫桜 - 更新、待ってます! (2018年7月26日 10時) (レス) id: e6d0a47f92 (このIDを非表示/違反報告)
誘宵(プロフ) - つづきが気になります!頑張ってください(>_<) (2018年2月13日 0時) (レス) id: 5537d07d79 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが気になって仕方がないです!更新頑張って下さい! (2017年11月27日 22時) (レス) id: 7d7c78c9aa (このIDを非表示/違反報告)
夜蜜姫(プロフ) - 更新して欲しいです。お願いします。 (2017年9月27日 17時) (レス) id: e230e4a314 (このIDを非表示/違反報告)
ももニャン(プロフ) - 初恋抹茶さん» 更新待ってます! (2017年8月23日 2時) (レス) id: 122e18d340 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初恋抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年5月19日 21時

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